介護助手とは?介護資格の取得を取るなら知っておくべき役割
目次
介護助手とは?無資格でも働ける仕事内容と初任者研修取得のメリット
介護業界で働きたいけれど、資格も経験もない。
そんな方が最初に検討するのが「介護助手」という働き方です。
介護助手は無資格・未経験でも働けるため、介護業界への入口として注目されています。
しかし、実際に介護助手として働き始めると、「できる仕事が限られている」「給与が思ったより低い」「キャリアアップが難しい」といった現実に直面する方も少なくありません。
本記事では、介護助手の仕事内容や給与の実態を詳しく解説したうえで、介護職としてキャリアを築くために初任者研修を取得すべき理由をお伝えします。
※本記事の統計データは令和6年度(2024年9月時点)の最新調査結果に基づいています(2025年10月更新)。最新の制度情報や求人状況は、厚生労働省や各自治体の公式サイトでご確認ください。
介護助手とは?法的位置づけと現場での役割
介護助手とは、介護施設で介護職員の業務をサポートする無資格のスタッフを指す通称です。
介護保険法や厚生労働省の通知には「介護助手」という正式な職種名はありませんが、現場では「介護補助」「ケアサポーター」「介護サポートスタッフ」などとも呼ばれています。
介護助手が生まれた背景
介護業界は深刻な人手不足に直面しています。
厚生労働省の最新調査によると、介護関係職種の有効求人倍率は令和7年(2025年)5月時点で3.80倍と、全職業平均(1.24倍)の約3.1倍の高水準で推移しており、上昇傾向にあります。
このような深刻な人手不足状況を改善するため、介護職員が専門的な業務に集中できるよう、資格のいらない周辺業務を担当するスタッフとして介護助手が広がりました。
参考:厚生労働省「介護人材確保の現状について」
参考:厚生労働省「介護保険最新情報 Vol.1408」
介護助手と介護職員の違い
介護助手と介護職員の最も大きな違いは、「身体介護ができるかどうか」です。
介護職員初任者研修以上の資格を持つ介護職員は、食事介助、入浴介助、排泄介助といった身体介護を行えます。
一方、無資格の介護助手は、利用者様の身体に直接触れる介護サービスを提供できません。
このため、介護助手が担当できる業務は限定的になります。
介護助手の仕事内容:できること・できないこと
介護助手が担当できる業務は、介護職員のサポート業務に限られます。
介護助手ができる仕事
介護助手が担当する主な業務は以下のとおりです。
環境整備
- 施設内の清掃
- 共用スペースの整理整頓
- ベッドメイキング
- シーツ交換
- ゴミ出し
配膳・下膳
- 食事の配膳
- 食後の食器の片付け
- テーブルの清掃
洗濯業務
- 利用者様の衣類やタオルの洗濯
- 洗濯物の仕分けや整理
見守り・話し相手
- 認知症の症状がある利用者様の見守り
- 利用者様の話し相手
- レクリエーションの補助
備品管理
- 介護用品や日用品の補充
- 在庫管理
これらの業務は、いずれも「利用者様の身体に直接触れない」業務です。
介護施設の衛生管理や環境整備を担当し、介護職員が専門的な介護業務に集中できるようサポートする役割を果たします。
介護助手ができない仕事
介護助手は、以下の業務を行うことができません。
身体介護
- 食事介助(食べさせる、口に運ぶなど)
- 入浴介助(身体を洗う、浴槽への出入りを手伝うなど)
- 排泄介助(トイレ介助、おむつ交換など)
- 着替えの介助
- 移乗介助(ベッドから車いすへの移動など)
- 体位変換
これらの身体介護を行うには、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。
無資格のまま身体介護を行うと、介護保険法違反となり、事業所が指定取り消しなどの行政処分を受ける可能性があります。
その他の制限
また、以下の業務も介護助手の担当範囲外です。
- 医療的ケア(たん吸引、経管栄養など)
- 服薬介助(薬を飲ませる)
- ケアプランの作成
- 介護記録の作成(一部の施設では簡易的な記録を任されることもある)
このように、介護助手が担当できる業務は非常に限定的です。
「介護の仕事がしたい」と思って働き始めても、実際には清掃や配膳といった周辺業務が中心になることを理解しておく必要があります。
介護助手の給与と待遇の現実
介護助手として働く場合、給与や待遇は介護職員と比べて低い水準になります。
介護助手の時給と月収の目安
介護助手の多くはパートやアルバイトとして雇用されます。
求人サイトの調査によると、介護助手の時給は以下のような水準です(2025年時点、地域による差があります)。
- 東京都:時給1,100円〜1,300円
- 大阪府:時給1,050円〜1,200円
- 地方都市:時給950円〜1,100円
週5日、1日6時間のパート勤務をした場合、月収は以下のようになります。
- 時給1,100円 × 6時間 × 週5日 × 4週 = 約13万2,000円
これに対して、介護職員初任者研修を取得した介護職員の時給は以下のとおりです。
- 東京都:時給1,400円〜1,700円
- 大阪府:時給1,300円〜1,550円
- 地方都市:時給1,200円〜1,400円
初任者研修を取得するだけで、時給が200円〜400円程度アップします。
月収に換算すると、約4万8,000円〜9万6,000円の差が生まれます。
正社員として働く場合の給与差
正社員として働く場合の月給も、資格の有無で大きく異なります。
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(令和6年9月時点)によると、介護職員の平均月給(各種手当含む)は以下のとおりです。
- 無資格の介護職員:約29万円(290,620円)
- 介護職員初任者研修修了者:約32.5万円(324,830円)
- 実務者研修修了者:約32.7万円(327,260円)
- 介護福祉士:約35万円(350,050円)
無資格と初任者研修修了者では、月給で約3.4万円の差があります。
年収にすると約41万円の差です。
昇給・キャリアアップの難しさ
介護助手として働き続けても、昇給やキャリアアップは非常に困難です。
資格のある介護職員の指示のもとで働くため、リーダーや主任といった役職に就くことはできません。
また、どれだけ経験を積んでも、身体介護を担当できないため、業務範囲が広がることもありません。
結果として、何年働いても時給がほとんど上がらないケースが多く見られます。
介護助手のメリット・デメリット
介護助手として働くことには、メリットとデメリットの両方があります。
介護助手のメリット
無資格・未経験でも働ける
介護助手の最大のメリットは、資格や経験がなくても働ける点です。
介護業界に興味があるけれど、「いきなり資格を取るのはハードルが高い」という方でも、まずは介護助手として現場の雰囲気を知ることができます。
介護現場を体験できる
実際に介護施設で働くことで、介護の仕事が自分に合っているかどうかを確認できます。
利用者様と接する機会もあるため、介護の魅力ややりがいを肌で感じられます。
家事や育児と両立しやすい
介護助手はパート・アルバイトでの募集が多く、短時間勤務や週3日勤務といった働き方を選べます。
夜勤がない施設も多いため、家事や育児と両立しながら働きやすい環境です。
家族の介護に活かせる
介護現場で学んだ知識や技術は、自分の家族を介護する際にも役立ちます。
利用者様との関わり方や認知症の方への対応方法など、実践的なスキルが身につきます。
介護助手のデメリット
給与が低い
前述のとおり、介護助手の時給は介護職員と比べて200円〜400円低く、月収にすると約5万円〜10万円の差が生まれます。
生活を支えるメインの収入源として働くには、厳しい水準です。
できる仕事が限られている
身体介護を担当できないため、業務は清掃や配膳といった周辺業務が中心になります。
「介護の専門的な仕事がしたい」と思っても、資格がない限り担当できません。
キャリアアップが難しい
どれだけ経験を積んでも、資格がなければリーダーや主任といった役職に就けません。
昇給も見込めず、何年働いても給与がほとんど上がらないケースが多く見られます。
雇用が不安定
介護助手はパート・アルバイトでの雇用が多く、正社員として採用されるケースは少ない傾向があります。
また、施設の経営状況によっては、介護助手から先に雇用調整の対象になる可能性もあります。
介護職員からの指示が必要
介護助手は常に介護職員の指示を受けて働くため、自分で判断して動ける範囲が限られます。
介護の専門性を高めたい方にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。
介護助手と初任者研修取得者の業務範囲の違い
介護助手と介護職員初任者研修を取得した介護職員では、担当できる業務範囲が大きく異なります。
比較表:介護助手 vs 初任者研修取得者
| 項目 | 介護助手(無資格) | 初任者研修取得者 |
|---|---|---|
| 身体介護 | 不可 | 可能 |
| 食事介助 | 不可 | 可能 |
| 入浴介助 | 不可 | 可能 |
| 排泄介助 | 不可 | 可能 |
| 訪問介護 | 不可 | 可能 |
| 時給(東京都) | 1,100円〜1,300円 | 1,400円〜1,700円 |
| 正社員の月給 | 約29万円 | 約32.5万円 |
| キャリアアップ | 難しい | 可能 |
| 資格手当 | なし | あり(月5,000円〜1万円) |
このように、初任者研修を取得するだけで、担当できる業務が大幅に増え、給与も向上します。
訪問介護は初任者研修が必須
特に重要なのが、訪問介護の仕事です。
訪問介護で働くには、介護職員初任者研修以上の資格が必須です(介護保険法第8条第2項、厚生労働省令)。
無資格の介護助手は、訪問介護員として働くことができません。
訪問介護は、夜勤がなく、直行直帰で働けるため、育児や家庭と両立しやすい働き方として人気があります。
しかし、初任者研修を取得していなければ、そもそも応募すらできません。
なぜ介護職員初任者研修を取得すべきなのか?
介護助手として働き始めた方の多くが、やがて「初任者研修を取得したい」と考えるようになります。
その理由を具体的に解説します。
1,給与が大幅にアップする
前述のとおり、初任者研修を取得すると時給が200円〜400円アップします。
月収にすると約5万円〜10万円、年収にすると約60万円〜120万円の差が生まれます。
また、資格手当が支給される施設も多く、月5,000円〜1万円の手当が上乗せされます。
さらに、厚生労働省の最新調査(令和6年9月時点)によると、正社員として働く場合、無資格者の平均月給は約29万円に対し、初任者研修修了者は約32.5万円と、月給で約3.4万円、年収で約41万円の差があります。
試算例
介護助手として5年間働いた場合と、初任者研修を取得して5年間働いた場合の収入差を比較してみましょう。
【介護助手(無資格)】
- 時給1,100円 × 6時間 × 週5日 × 52週 × 5年 = 約858万円
【初任者研修取得者】
- 時給1,400円 × 6時間 × 週5日 × 52週 × 5年 = 約1,092万円
- 資格手当(月8,000円)× 12ヶ月 × 5年 = 48万円
- 合計:約1,140万円
差額:約282万円
初任者研修を取得するだけで、5年間で約280万円も収入が増えます。
2,仕事の幅が広がり、やりがいが増す
初任者研修を取得すると、身体介護を担当できるようになります。
利用者様の食事、入浴、排泄といった生活全般をサポートできるため、「介護の仕事をしている」という実感が得られます。
また、利用者様やご家族から「ありがとう」と直接感謝される機会が増え、仕事のやりがいが大きくなります。
3,キャリアアップの道が開ける
初任者研修を取得すると、リーダーや主任といった役職に就ける可能性が出てきます。
さらに、実務経験3年を積めば、実務者研修を受講して介護福祉士国家試験に挑戦できます。
介護福祉士を取得すれば、さらに給与がアップし、施設長やサービス提供責任者といった管理職を目指せるようになります。
介護職のキャリアパス
- 1.介護助手(無資格)
- 2.介護職員初任者研修を取得
- 3.実務経験3年を積む
- 4.実務者研修を取得
- 5.介護福祉士国家試験に合格
- 6.リーダー、主任、施設長へ
無資格のままではこのキャリアパスに乗ることができません。
4,働ける施設の選択肢が広がる
初任者研修を取得すると、訪問介護事業所でも働けるようになります。
訪問介護は夜勤がなく、直行直帰で働けるため、育児や家庭と両立しやすい働き方です。
また、デイサービスやグループホーム、特別養護老人ホームなど、さまざまな施設で正社員として採用される可能性が高まります。
5,初任者研修は最短1ヶ月で取得できる
介護職員初任者研修は、働きながらでも取得できます。
クリエ福祉アカデミーでは、短期コース(約1ヶ月)と土日コース(約3ヶ月)を用意しており、ライフスタイルに合わせて受講できます。
受講費用は期間限定のキャンペーン価格で48,400円となる場合です。(2025年10月現在)
更に教育訓練給付制度を利用すれば受講料の20%が給付されます。
詳しくは介護職員初任者研修のページをご覧ください。
初任者研修から実務者研修、介護福祉士へのステップ
初任者研修を取得した後、さらにキャリアアップを目指すなら、実務者研修と介護福祉士の取得を目指しましょう。
実務者研修を取得するメリット
実務者研修は、初任者研修の上位資格です。
実務者研修を取得すると、以下のメリットがあります。
介護福祉士国家試験の受験資格を満たせる
介護福祉士国家試験を受験するには、実務経験3年以上に加えて実務者研修の修了が必須です。
実務経験だけでは受験できません。
サービス提供責任者になれる
訪問介護事業所で配置が義務づけられている「サービス提供責任者」になれます。
サービス提供責任者は、訪問介護計画の作成やヘルパーの指導を担当し、給与面でも優遇されます。
より専門的な介護技術を学べる
認知症ケアの応用技術や介護過程の展開など、初任者研修よりも高度な内容を学べます。
クリエ福祉アカデミーの実務者研修は、保有資格によって受講費用が異なります。
初任者研修修了者の場合、86,900円(テキスト代込・税込)で受講できます。
また、初任者研修と実務者研修を同時申込みすると、無資格受講者と同じ108,900円で初任者研修から学ぶことができます。
詳しくは実務者研修のページをご覧ください。
介護福祉士を取得すると年収が大幅アップ
介護福祉士を取得すると、給与がさらにアップします。
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(令和6年9月時点)によると、介護福祉士の平均月給は約35万円(350,050円)です。
無資格の介護職員(約29万円)と比べると、月給で約6万円、年収で約72万円の差があります。
また、介護福祉士を取得すると、施設長やサービス提供責任者といった管理職を目指せるようになり、さらなるキャリアアップが可能です。
クリエ福祉アカデミーの資格取得サポート
クリエ福祉アカデミーでは、介護職員初任者研修と実務者研修を提供しています。
働きながら通える柔軟なスケジュール
短期コース(約1ヶ月)と土日コース(約3ヶ月)から選べるため、仕事や家庭と両立しながら資格を取得できます。
欠席した場合も、調布校・国分寺校のどちらでも無料で振替受講が可能です。
教育訓練給付制度で受講料の20%が給付
クリエ福祉アカデミーの講座は、厚生労働大臣指定の一般教育訓練給付指定講座です。
修了後にハローワークへ申請すると、受講料の20%が給付されます。
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資格取得後の就職・転職をサポートする人材紹介サービスも提供しています。
施設見学から面接対策、内定後のフォローまで、就職支援担当者が一貫してサポートします。
詳しくはクリエ福祉アカデミー公式サイトをご覧ください。
介護助手から始めるなら、早めに初任者研修を取得しよう
介護助手は、無資格・未経験でも働ける介護業界への入口です。
しかし、給与が低く、できる仕事が限られており、キャリアアップも難しいという現実があります。
もし介護業界で長く働きたいと考えているなら、できるだけ早く介護職員初任者研修を取得することをおすすめします。
初任者研修を取得するメリットは以下のとおりです。
- 時給が200円〜400円アップする
- 身体介護を担当できるようになり、仕事の幅が広がる
- キャリアアップの道が開ける
- 訪問介護でも働けるようになる
- 最短1ヶ月で取得できる
介護助手として働きながら現場の雰囲気を知り、「介護の仕事が自分に合っている」と感じたら、すぐに初任者研修の受講を検討しましょう。
クリエ福祉アカデミーでは、働きながらでも通いやすい柔軟なスケジュールで初任者研修を提供しています。
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