喀痰吸引研修とは?

喀痰吸引等研修とは

これは、平成24年4月の法改正後から開始されたものです。
研修を受講し修了することで、介護職員がこれまで行えなかった「痰の吸引」や「経管栄養」といった医療行為が行えるようになります。
また事業所によっては関連加算を算定できるというメリットがあります。
研修を受講する方は、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、障がい者福祉施設、訪問介護事業所に属していることが多いです。
※クリエ福祉アカデミーでは「初任者研修」および「実務者研修」を行っております。「喀痰吸引研修」は行っておりません。※
資格取得方法について

資格取得には研修へ参加し、「基本研修」と「実地研修」の両方を修了する必要があります。
ただし受講時は第1・第2・第3号研修のうち、自分に合った区分を選ぶ必要があるため注意しましょう。
基本研修とは?
講義(50時間の座学と筆記試験)と演習で構成されます。演習では喀痰吸引・経管栄養に関する6項目を所定回数実施します。
実務者研修の「医療的ケア」科目でも同内容を学べるため、費用面で大差がないことから実務者研修を受講し介護福祉士を目指す人もいます。
実地研修とは?
「たんの吸引等」の処置を実際に行うための必須研修です。
項目は口腔・鼻腔・気管カニューレ内部の喀痰吸引、胃ろう/腸ろう・経鼻の経管栄養の5種類で、各10~20回以上の実施が必要です。
なお、内容と回数は第1・2・3号研修の区分により異なります。
第1・2・3号研修者とは?
大きな違いは「不特定多数に実施できるか」と「医療行為の範囲」です。保有資格に応じて基本研修が免除される場合もあります。
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第1号研修者
不特定多数の利用者に対して痰の吸引・経管栄養(全項目)を実施可能。
50時間の講義とシミュレーター演習、全行為の実地研修が必須です。 -
第2号研修者
口腔内・鼻腔内の喀痰吸引と胃ろう/腸ろう経管栄養のみ実施可能。
気管カニューレ内部の吸引・経鼻経管栄養は行えません。その他の条件は第1号と同様です. -
第3号研修者
在宅で特定の個人に対してのみ喀痰吸引を実施可能。
別の利用者に行う場合は改めて実地研修が必要です。基本研修時間は他区分より大幅に少ない設定となります。
研修費用はどれくらいかかるのか?
研修の費用は、受講する養成機関により異なります。また第1号〜第3号のどれを受けるかによっても金額が変わり、各研修の平均的な相場は次のとおりです。
- 第1号研修:約3万〜23万円
- 第2号研修:約2万〜20万円
- 第3号研修:約2万〜6万円
上記のように養成機関ごとで費用差がありますが、受講者の保有資格によっても金額が変わります。
例として、3年以上の実務経験を経て実務者研修を修了した方や、介護福祉士養成施設で医療的ケアを既に修了している方は基本研修が免除されるため費用が少なくなります。
また、実地研修を職場で行う場合は実地研修分の費用が安くなる可能性があります。
※クリエ福祉アカデミーでは「初任者研修」および「実務者研修」を実施していますが、「喀痰吸引研修」は行っておりません。