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介護派遣は資格があると有利?時給差・業務範囲の違いをデータで解説

介護派遣は資格があると有利?時給差・業務範囲の違いをデータで解説
 

介護派遣とは、派遣会社と雇用契約を結び、さまざまな介護施設に一定期間派遣される働き方です。
未経験・無資格でも登録できますが、資格の有無によって時給や紹介される職場の幅は大きく変わります。

では、具体的にどのくらい差が出るのか。
厚生労働省の調査データをもとに見ていきましょう。

資格があると時給はどれだけ変わる?

介護派遣はなぜ有利なの?

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」から、時給制・非常勤の介護職員について平均給与額を実労働時間数で割ると、保有資格別の1時間あたり給与は以下のとおりです。

保有資格 1時間あたり給与(参考値)
介護福祉士 約1,612円
実務者研修 約1,371円
介護職員初任者研修 約1,353円
保有資格なし 約1,330円

(出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」p.165。
介護職員等処遇改善加算取得事業所が対象。
各種手当・一時金を含むため、求人票の時給とは異なる場合があります)

この表を見て意外に感じる方もいるかもしれません。
初任者研修や実務者研修を修了しても、時給だけを見ると無資格との差は数十円程度にとどまっています。
一方で、介護福祉士まで取得すると無資格との差は約280円に広がり、1日8時間・月20日勤務で計算すると月額で約4万4,800円、年間では約53万円以上の差になります。

つまり、時給面で明確な差が出るのは介護福祉士を取得した段階です。
では、初任者研修や実務者研修を取る意味は薄いのかというと、まったくそうではありません。
次のセクションで説明する「業務範囲の違い」こそが、初任者研修・実務者研修の最大のメリットです。

なお、上記データは派遣社員だけを対象にした数値ではなく、パート・アルバイトなども含む時給制・非常勤全体の集計です。
地域や施設形態によっても変動するため、あくまで目安としてお考えください。

時給だけじゃない。資格で「働ける場所」自体が変わる

介護派遣で資格が有利になる最大の理由は、時給差よりも「働ける場所と任される仕事の範囲」が格段に広がることにあります。

無資格の場合:施設では働けるが、訪問介護はできない

介護施設であれば、無資格でも働くこと自体は可能です。
施設内では、有資格者(介護福祉士等)の指示・監督のもとであれば、食事介助や入浴介助、排泄介助といった身体介護にも従事できます。
生活援助だけしかできないわけではありません。

ただし、2024年4月から認知症介護基礎研修の受講が完全義務化されました(令和3年度介護報酬改定、経過措置終了)。
新規入職者には1年間の猶予期間が設けられており、入職直後から介護業務に従事しながら、1年以内に研修を修了すれば問題ありません。

一方、訪問介護(ホームヘルパー)は、無資格では原則として働けません。
利用者の自宅で身体介護を行うには、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。
つまり、無資格のまま介護派遣に登録した場合、紹介先は施設系に限定されてしまいます。

初任者研修修了の場合:派遣先の選択肢が広がり、即戦力として評価されやすい

介護職員初任者研修を修了すると、施設系の派遣先でも即戦力として評価されやすくなります。
無資格でも施設勤務自体は可能ですが、介護の基礎知識を体系的に学んだ有資格者のほうが、派遣先から指名で継続依頼を受けやすい傾向があります。

また、初任者研修の修了は訪問介護で身体介護を行うための必須要件でもあります。
ただし、訪問介護では派遣という雇用形態はほとんど使われず、直接雇用のパート・アルバイトや「登録ヘルパー」として働くのが一般的です。
将来的に訪問介護で働く選択肢も視野に入れるなら、初任者研修の修了が前提になるという点は押さえておいてください。

時給の数字だけを見ると無資格との差はわずかですが、派遣会社から紹介される求人の質や施設側の受け入れやすさが変わるため、取得しておく価値は十分にあります。

実務者研修修了の場合:医療的ケアの知識が加わり、介護福祉士への道が開ける

実務者研修を修了すると、たん吸引や経管栄養といった医療的ケアの基礎知識が身につき、対応できる業務の幅が広がります。
派遣先の施設でも、より専門性の高い業務を任されやすくなります。
ただし、たん吸引・経管栄養を業務として実施する場合は実務者研修とは別に実地研修が必要になるため注意してください。

加えて、実務者研修の修了は介護福祉士国家試験の受験要件でもあるため、キャリアアップの土台になります。
なお、訪問介護事業所のサービス提供責任者(サ責)の任用要件も満たせますが、サ責は事業所運営に深く関わるポジションのため、派遣ではなく直接雇用で配置されるのが一般的です。

介護福祉士の場合:時給・業務範囲ともに最も優遇されるポジション

介護福祉士は介護分野で唯一の国家資格です。
先ほどの時給データでも、介護福祉士だけが他の資格と明確な差をつけています。
派遣スタッフとしても「即戦力の専門職」と評価されやすく、時給面・業務範囲の両面で最も優遇される傾向にあります。

このように、資格のレベルが上がるほど「働ける場所」と「任される仕事」が広がり、結果として好条件の派遣先を紹介してもらいやすくなります。
特に初任者研修は、時給差こそ小さくても、訪問介護という大きな市場への扉を開く資格です。

介護派遣で資格を活かすために知っておきたいこと

資格をもつとこんなメリットも!介護派遣をめいっぱい活用しよう

資格があれば有利になる介護派遣ですが、事前に理解しておきたい点もあります。

年収ベースでは正社員のほうが高くなる場合がある

時給換算では派遣のほうが高く見えることがありますが、ボーナスが支給されないケースが多い点には注意が必要です。
同じ厚生労働省の調査(p.126、p.161)をもとに算出すると、月給制・常勤の介護職員の1時間あたり給与は約2,073円で、時給制・非常勤の全体平均約1,542円を上回っています。
長期的な収入を重視するなら、派遣で経験と資格を積んだうえで正社員への転換を検討するのもひとつの方法です。

派遣の実務経験も介護福祉士の受験要件に算入できる

介護福祉士の受験資格である「実務経験3年以上(従業期間3年以上かつ従事日数540日以上)」は、常勤・非常勤を問わず算入されます(社会福祉士及び介護福祉士法第40条第2項第2号)。
派遣で働きながら経験を積み、実務者研修を修了すれば、介護福祉士の受験資格を満たせます。
「まずは派遣で現場経験を積みながら、段階的に資格を取っていく」という計画は十分に現実的です。

同一労働同一賃金により派遣の待遇は改善傾向にある

2020年4月施行の改正労働者派遣法により、派遣社員と派遣先の正社員との間で不合理な待遇差を設けることが禁止されました(労働者派遣法第30条の3、第30条の4)。
基本給だけでなく、通勤手当や教育訓練の機会なども対象です。
派遣会社を選ぶ際は、この待遇決定の仕組みについて説明を受けておくと安心です。

おすすめの資格取得ルート

介護派遣で有利に働くために、どの資格からどの順番で取ればよいのか。
厚生労働省が示す介護職のキャリアパスに沿った取得ルートを整理します。

ステップ1:介護職員初任者研修 受講時間は130時間で、通信と通学を組み合わせた短期コースなら最短1か月で修了できます(厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」)。
受講費用は地域や実施機関によりますが、5万円〜10万円程度が目安です(各養成機関調査、2026年3月時点)。
時給面での差は大きくありませんが、この資格を取ることで訪問介護を含めた求人全体に応募できるようになり、派遣先の選択肢が大幅に広がります。

ステップ2:介護福祉士実務者研修 受講時間は450時間ですが、初任者研修修了者は130時間が免除され、320時間で修了できます。
修了すると訪問介護事業所のサービス提供責任者(サ責)の任用要件を満たせるため、将来的なキャリアの選択肢が広がります。

ステップ3:介護福祉士(国家試験) 実務経験3年以上+実務者研修修了で受験できます。
合格すれば時給面でも明確な差が出る資格であり、派遣・正社員を問わず好条件の求人に応募しやすくなります。

クリエ福祉アカデミーで資格取得と介護派遣をスタート

クリエ福祉アカデミーでは、介護職員初任者研修実務者研修を開講しています。
未経験の方には、初任者研修で基礎を固めたうえで実務者研修も併せて受講する「ダブル受講」をおすすめしています。

また、クリエ福祉アカデミーの就職支援では、人材紹介も行っています。
資格取得から派遣先の紹介まで一貫したサポートを受けられるため、未経験の方でも安心してキャリアをスタートできます。
仕事上の悩みや不安を相談できる体制も整っているので、派遣で働きながら次の資格取得を目指す方にとっても心強い環境です。

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