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2026年の介護業界の展望

2026年の介護業界の展望
 

2025年、ついに団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」が現実のものとなりました。
長年にわたって懸念されてきたこの問題を迎えた今、介護業界は歴史的な転換点に立っています。

高齢者人口の急増、介護人材の深刻な不足、社会保障費の膨張。
これらの課題に対して、政府や介護業界はどのような対策を進めているのでしょうか。
そして、2026年以降、介護業界はどのように変化していくのでしょうか。

本記事では、2025年問題を迎えた介護業界の現状を最新データで整理したうえで、2026年以降の展望を徹底解説します。
処遇改善の最新動向、2024年介護報酬改定の影響、介護DXの進展、外国人介護人材の受け入れ拡大、地域包括ケアシステムの深化まで、幅広く紹介します。

これから介護業界を目指す方にとって、業界の未来を知ることは、キャリアプランを考えるうえで非常に重要です。

※本記事の情報は2025年10月時点のものです。最新の制度情報や政策動向は、厚生労働省や各自治体の公式サイトでご確認ください。

目次

2025年問題とは?後期高齢者人口が急増する現実

2025年問題とは?後期高齢者人口が急増する現実

2025年問題とは、1947年〜1949年生まれの「団塊の世代」が全員75歳以上の後期高齢者となることで生じる、さまざまな社会的課題を指します。
現在、この問題はすでに現実化しつつあります。

後期高齢者人口の推移

厚生労働省「令和6年版高齢社会白書」によると、日本の高齢者人口は以下のように推移しています。

2025年時点

  • 総人口:約1億2,400万人(令和6年9月15日現在、前年比59万人減少)
  • 65歳以上の高齢者人口:約3,625万人(高齢化率29.3%)
  • 75歳以上の後期高齢者人口:約2,076万人

2030年の推計

  • 65歳以上の高齢者人口:約3,716万人(高齢化率31.2%)
  • 75歳以上の後期高齢者人口:約2,288万人

このように、2025年を境に後期高齢者人口が急増します。

要介護認定者数の増加

後期高齢者の増加は、要介護認定者数の増加に直結します。
厚生労働省「介護保険事業状況報告」(令和5年度)によると、年齢階級別の要介護認定率は以下のとおりです。

年齢階級 要介護認定率
65〜74歳 約4.4%
75〜79歳 約13.1%
80〜84歳 約28.1%
85歳以上 約59.8%

75歳を境に要介護認定率が大きく上昇することが分かります。
2023年度末時点で、要介護(要支援)認定者数は約708万人(過去最多)となっており、2026年以降もさらに増加すると予想されています。

介護需要の急増

後期高齢者の増加により、介護サービスの需要が急増します。
特に以下のサービスの需要が高まると予想されています。

  • 訪問介護(ホームヘルプサービス)
  • 通所介護(デイサービス)
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 特別養護老人ホームなどの施設サービス
  • 認知症対応型サービス

厚生労働省の推計によると、認知症の人は2025年に約700万人に達するとされています。
これは65歳以上の高齢者の約5人に1人にあたります。

介護人材不足の深刻化:2026年に25万人不足

介護需要が急増する一方で、介護人材の確保は極めて厳しい状況です。

2026年度に必要な介護職員数

厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」(2024年3月公表)によると、介護職員の必要数は以下のとおりです。

年度 必要な介護職員数
2023年度 約233万人
2026年度 約243万人(約10万人増)
2040年度 約280万人(2023年度比で約47万人増)

2026年度には約243万人の介護職員が必要ですが、現状のままでは約25万人が不足すると推計されています。

介護施設の人材不足感

公益財団法人介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」によると、介護施設の66.3%が「人材不足」を感じていると回答しています。
また、人材不足の理由として、以下の点が挙げられています。

  • 採用が困難(88.0%)
  • 離職率が高い(23.8%)
  • 労働条件が悪い(賃金、労働時間など)

介護職員の離職率

同調査によると、介護職員の離職率は15.5%です。
全産業平均の離職率(約15.0%)とほぼ同水準ですが、職場によっては離職率が30%を超えるケースもあります。

離職理由としては、以下の点が上位を占めています。

  • 職場の人間関係
  • 法人・事業所の理念や運営方針への不満
  • 収入が少ない
  • 心身の不調
  • 結婚・妊娠・出産・育児

人材不足を解消するには、採用を強化するだけでなく、離職を防ぐための職場環境の改善が不可欠です。

2040年問題:さらなる高齢化の波が到来

2040年問題:さらなる高齢化の波が到来

2025年問題の先には、さらに大きな「2040年問題」が控えています。

団塊ジュニア世代が高齢者に

2040年には、第二次ベビーブーム世代(団塊ジュニア世代、1971年〜1974年生まれ)が65歳以上の高齢者となります。
この世代は約810万人おり、団塊の世代とほぼ同規模の人口を持っています。

厚生労働省「令和6年版高齢社会白書」によると、2040年の高齢者人口と高齢化率は以下のとおりです。

  • 65歳以上の高齢者人口:約3,921万人
  • 高齢化率:約35.3%
  • 75歳以上の後期高齢者人口:約2,239万人

つまり、2040年には3人に1人以上が高齢者という社会が到来します。

現役世代の減少が深刻化

さらに深刻なのは、現役世代(15〜64歳)の減少です。
国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」によると、現役世代人口は以下のように減少していく見込みです。

  • 2025年:現役世代人口 約7,310万人
  • 2040年:現役世代人口 約6,213万人(約1,097万人減)

現役世代1人あたりが支える高齢者の数は、以下のように変化します。

  • 2025年:現役世代2.0人で高齢者1人を支える
  • 2038年頃:現役世代1.7人で高齢者1人を支える

高齢者を支える現役世代が減少することで、社会保障制度の維持が一層困難になります。

介護需要のピーク

厚生労働省が2024年7月に公表した「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数」によると、2040年度には介護職員が約272万人必要になると推計されています。
2022年度時点での介護職員数は約215万人であるため、約57万人が不足すると予想されています。

2040年問題を見据えた長期的な対策が求められています。

2024年介護報酬改定:処遇改善と経営支援の両立

2024年4月、介護報酬が改定されました。
この改定は、2025年問題を見据えた重要な政策転換点となっています。

改定率:プラス1.59%

2024年介護報酬改定の改定率は、全体でプラス1.59%となりました。
内訳は以下のとおりです(厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」)。

  • 介護職員の処遇改善:プラス0.98%
  • その他の改定(サービスの質の向上、効率化など):プラス0.61%

この改定により、介護職員の賃金がさらに引き上げられることが期待されています。

処遇改善加算の一本化

2024年改定では、これまで複数に分かれていた処遇改善加算が一本化されました。

改定前

  • 介護職員処遇改善加算(I〜V)
  • 介護職員等特定処遇改善加算(I・II)
  • 介護職員等ベースアップ等支援加算

改定後

  • 介護職員等処遇改善加算(I〜III)

一本化により、事業所の事務負担が軽減され、より多くの事業所が加算を取得しやすくなることが期待されています。

処遇改善の取り組み

介護職員の処遇改善については、段階的な取り組みが行われています。
2024年2月から5月までの期間、介護職員処遇改善支援補助金により、月額平均6,000円相当(2%程度)の賃上げが実施されました。
2024年6月以降は、新たに一本化された介護職員等処遇改善加算により、継続的な処遇改善が図られています。

これまでの処遇改善の累計は、2009年以降で月額約8万円相当となっています(厚生労働省資料)。
ただし、これはあくまで平均値であり、事業所や個人によって実際の賃上げ額は異なります。

生産性向上の推進

2024年改定では、ICT化や介護ロボットの導入を推進するための加算が新設・拡充されました。

テクノロジー活用加算の新設

見守りセンサーやインカムなどのICT機器を導入した施設に対して、加算が算定できるようになりました。
これにより、夜勤職員の配置基準を緩和し、職員の負担軽減を図ることができます。

介護職員の処遇改善:これまでの経緯と今後の展望

介護職員の処遇改善は、2009年以降、段階的に進められてきました。

処遇改善の歴史

時期 施策内容 賃上げ等の概要
2009年 介護職員処遇改善交付金の創設 月額1万5,000円相当の賃上げ
2012年 介護職員処遇改善加算の創設 交付金から恒久的な加算制度へ
2015年 介護職員処遇改善加算の拡充 月額1万2,000円相当の賃上げ
2017年 介護職員処遇改善加算の拡充 月額1万円相当の賃上げ
2019年 介護職員等特定処遇改善加算の創設 勤続10年以上の介護福祉士に月額8万円相当の賃上げ
2022年 介護職員等ベースアップ等支援加算の創設 月額9,000円相当の賃上げ
2024年6月 処遇改善加算の一本化
3つの加算制度(介護職員処遇改善加算、介護職員等特定処遇改善加算、介護職員等ベースアップ等支援加算)を「介護職員等処遇改善加算」に統合
月額6,000円相当の賃上げ
加算率の引き上げにより、2024年度は2.5%、2025年度は2.0%のベースアップを目標
2024年度補正予算 介護職員の賃金引き上げ補助として806億円を計上 介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策を実施
2025年3月 経過措置終了 新加算V(1〜14)の経過措置が終了し、すべての事業所が新加算I〜IVへ完全移行
2025年4月 新たな職場環境等要件の適用開始 職場環境改善に関する要件が強化(ただし2026年3月末までの猶予措置あり)

このように、段階的に介護職員の賃金は引き上げられてきました。

2024年6月の加算一本化により、事業所の事務負担が軽減され、より柔軟な賃金配分が可能になりました。
また、2025年度も引き続き2.0%のベースアップを目標としており、今後も段階的な処遇改善が期待されています。

介護職員の平均給与の推移

厚生労働省「介護従事者処遇状況等調査」によると、介護職員の平均月給(各種手当含む)は以下のように推移しています。

平均月給
2013年 約28万円
2018年 約30万円
2023年 約31万7,540円
2024年 約33万8,200円

10年間で約5万8,000円上昇しています。

資格別の平均月給(2024年度)は以下のとおりです。

資格 平均月給
無資格 約27万円
介護職員初任者研修 約30万円
実務者研修 約31万円
介護福祉士 約35万円

資格を取得することで給与が大きく上昇します。

全産業平均との比較

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(令和6年)によると、全産業の平均月給は約31万円です。
介護職員の平均月給(約33万8,200円)は、全産業平均を上回る水準に達しました。
ただし、これは平均値であり、事業所や地域によって大きく異なります。

2026年以降の処遇改善の見通し

政府は、「新しい資本主義実現会議」において、介護職員の賃金をさらに引き上げる方針を示しています。
具体的には、以下のような方向性が検討されています。

  • 全産業平均を上回る水準を維持する
  • 若手職員やパート職員への処遇改善も進める
  • キャリアパスの明確化により、昇給の仕組みを整備する

2026年以降も、段階的に処遇改善が進むと予想されます。

介護DXの加速:ICT化と介護ロボットの普及

介護業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)は、業務効率化と人材不足の解決策として期待されています。

介護記録のICT化

紙ベースの介護記録をタブレットやスマートフォンで入力できるシステムが急速に普及しています。
介護労働安定センターの調査によると、介護記録をICT化している事業所の割合は以下のとおりです。

  • 2019年:約23%
  • 2023年:約47%

4年間で約2倍に増加しています。

ICT化のメリット

  • 記録業務の時間が大幅に削減される
  • 情報共有がリアルタイムで行える
  • 利用者様の状態変化を早期に察知できる
  • ケアの質が向上する

介護ロボットの導入

厚生労働省は、介護ロボットを以下の6分野13項目に分類し、開発・普及を推進しています。

移乗支援

  • 装着型パワーアシスト
  • 非装着型パワーアシスト

移動支援

  • 屋外移動支援
  • 屋内移動支援

排泄支援

  • 排泄予測デバイス
  • 動作支援トイレ

見守り・コミュニケーション

  • 見守りセンサー
  • コミュニケーションロボット

入浴支援

  • 入浴支援機器

介護業務支援

  • 記録・情報共有システム

厚生労働省の調査によると、介護ロボットを導入している事業所の割合は以下のとおりです。

  • 2020年:約11%
  • 2023年:約28%

3年間で約2.5倍に増加しています。

介護ロボット導入の補助金

厚生労働省は、介護ロボット導入に対する補助金制度を設けています。

補助額

  • 移乗支援ロボット:1台あたり最大100万円
  • 見守りセンサー:1台あたり最大10万円

この補助金により、中小規模の事業所でも介護ロボットを導入しやすくなっています。

2026年以降の展望

政府は、「介護分野における生産性向上ガイドライン」を策定し、ICT化・ロボット導入をさらに加速させる方針です。
2026年以降は、以下のような技術の実用化が期待されています。

  • AIを活用したケアプラン作成支援
  • センサーデータを活用した健康管理・予測
  • VR・ARを活用した介護研修
  • 遠隔での見守りシステム

介護DXにより、介護職員の負担が軽減され、利用者様により質の高いケアを提供できるようになることが期待されています。

外国人介護人材の受け入れルート

現在、以下の4つのルートで外国人介護人材を受け入れています。

1. EPA(経済連携協定)

インドネシア、フィリピン、ベトナムから、介護福祉士候補者を受け入れています。
在留期間は上限4年。就労・研修を経て4年目に、介護福祉士国家試験を受験し合格を目指します。累計受入人数(2008年〜2023年):約6,800人

2. 在留資格「介護」

①養成施設ルート

日本の介護福祉士養成施設を卒業し、介護福祉士資格を取得した外国人が対象です。

②実務経験ルート

技能実習生として入国、介護施設等で就労・研修3年以上又は特定技能1号として介護施設等で3年以上の就労を経て介護福祉士国家試験を受験し、介護福祉士資格を取得した方が対象です。
在留期間の制限がなく、家族の帯同も可能です。
在留者数(2023年12月時点):約2万3,000人

3. 技能実習制度

2017年11月に介護職種が追加されました。
最長5年間、介護施設等で実習を行います。
技能実習生数(2023年12月時点):約2万5,000人

4. 特定技能制度

2019年に創設された制度で、介護分野で一定の技能を持つ外国人を受け入れます。
特定技能1号は、最長5年間就労可能で、技能実習生から特定技能への移行も認められています。特定技能2号は、在留期間に上限がなく配偶者や子供の帯同も可能になります。
特定技能者数(2023年12月時点):約2万8,000人

外国人介護人材の総数

出入国在留管理庁の統計によると、介護分野で働く外国人の在留者数は、以下の4つの受け入れルートを合計すると、2023年12月時点で約9万6,000人となっています。
内訳は、EPA(約6,800人の累計受入)、在留資格「介護」(約2万3,000人)、技能実習制度(約2万5,000人)、特定技能制度(約2万8,000人)となっており、2018年と比べて大幅に増加しています。

受け入れの課題

外国人介護人材の受け入れには、以下のような課題があります。

日本語能力の向上

介護の仕事では、利用者様やご家族とのコミュニケーションが重要です。
日本語能力試験N3〜N2レベルの日本語力が求められます。

生活支援体制の整備

住居の確保、生活オリエンテーション、メンタルヘルスケアなど、外国人が日本で安心して働ける環境を整備する必要があります。

文化の違いへの理解

食文化、宗教、生活習慣の違いを理解し、受け入れ施設の職員が適切にサポートすることが重要です。

2026年以降の展望

政府は、特定技能制度の受け入れ枠を拡大し、2026年度までに介護分野で約8万人の外国人を受け入れる目標を掲げています。
また、日本語教育の充実や生活支援体制の整備を進め、外国人が長く働き続けられる環境を作ることが課題です。

地域包括ケアシステムの深化

地域包括ケアシステムとは、高齢者が住み慣れた地域で最期まで暮らせるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援を一体的に提供する仕組みです。

地域包括ケアシステムの5つの要素

  • 医療(かかりつけ医、訪問診療、病院など)
  • 介護(訪問介護、通所介護、施設介護など)
  • 予防(介護予防教室、健康づくりなど)
  • 住まい(サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームなど)
  • 生活支援(配食サービス、見守りサービス、移動支援など)

これらを「おおむね30分以内に駆けつけられる圏域」(中学校区程度)で整備することを目指しています。

地域包括支援センターの役割

地域包括ケアシステムの中核を担うのが、地域包括支援センターです。
全国に約5,400か所設置されており(2023年時点)、以下の業務を行っています。

  • 総合相談支援
  • 権利擁護
  • 包括的・継続的ケアマネジメント支援
  • 介護予防ケアマネジメント

在宅医療・介護連携の推進

2025年問題を見据えて、在宅医療と介護の連携が強化されています。
厚生労働省の調査によると、在宅医療・介護連携に関する取り組みを行っている市区町村の割合は以下のとおりです。

  • 2018年:約78%
  • 2023年:約95%

ほとんどの市区町村で、在宅医療・介護連携の取り組みが進んでいます。

認知症施策の推進

2025年には認知症の人が約700万人に達すると推計されています。
政府は、「認知症施策推進大綱」(2019年策定)に基づき、以下の施策を推進しています。

認知症の普及啓発

「認知症サポーター」の養成を進めています。
2023年時点で、全国に約1,400万人の認知症サポーターがいます。

認知症バリアフリーの推進

認知症の人が暮らしやすい地域づくりを進めています。
商店や金融機関、公共交通機関などで、認知症の人への配慮が広がっています。

若年性認知症への支援

65歳未満で発症する若年性認知症の人は、全国に約3万5,000人いると推計されています。
就労支援や経済的支援の充実が求められています。

2026年以降の展望

2026年以降は、地域包括ケアシステムがさらに深化し、以下のような取り組みが進むと予想されます。

  • 地域の医療機関と介護施設の連携強化
  • 認知症の人を地域で支える仕組みづくり
  • 介護予防事業の充実
  • 生活支援サービスの多様化
  • ICTを活用した遠隔での見守り・相談支援

地域包括ケアシステムの推進により、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる社会を実現することが期待されています。

働き方改革の推進で介護職も働きやすい環境へ

働き方改革の推進で介護職も働きやすい環境へ

介護業界でも、働き方改革が進んでいます。

育児・介護休業法の改正

2022年に改正された育児・介護休業法により、以下のような変更が行われました。

男性の育児休業取得促進

  • 産後パパ育休(出生時育児休業)の創設
  • 子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能
  • 2回に分割して取得可能

育児休業の分割取得

  • 育児休業を2回に分割して取得可能

育児休業取得率の公表義務化

  • 従業員1,000人超の事業所は、育児休業取得率の公表が義務化(2023年4月施行)

介護業界の育児休業取得率

厚生労働省「雇用均等基本調査」(令和4年度)によると、介護業界の育児休業取得率は以下のとおりです。

  • 女性:約97.2%
  • 男性:約14.8%

女性の取得率は非常に高い一方で、男性の取得率は全産業平均(約17.1%)よりも低い水準です。
男性の育児休業取得を促進するため、職場環境の整備が求められています。

多様な働き方の導入

介護業界でも、以下のような多様な働き方が広がっています。

短時間勤務

育児や介護と両立しやすいよう、1日6時間や週4日勤務などの短時間勤務制度を導入する施設が増えています。

夜勤専従スタッフ

夜勤のみを担当する夜勤専従スタッフを雇用し、夜勤手当を厚くすることで、日勤職員の夜勤負担を軽減する施設もあります。

フレックスタイム制

一部の訪問介護事業所では、フレックスタイム制を導入し、職員が自分の都合に合わせて勤務時間を調整できるようにしています。

週休3日制

週休3日制を導入する施設も出てきています。
1日の労働時間を長くする代わりに、週の勤務日数を減らすことで、職員のワークライフバランスを向上させます。

ハラスメント対策の強化

2022年4月、パワーハラスメント防止措置が中小企業にも義務化されました。
介護現場では、以下のようなハラスメントが問題となっています。

  • 上司や先輩からのパワーハラスメント
  • 利用者様やご家族からのカスタマーハラスメント
  • セクシャルハラスメント

事業所には、ハラスメント防止のための方針の明確化、相談窓口の設置、再発防止策の実施が求められています。

2026年以降の展望

2024年4月から、医師の働き方改革が本格的に始まりました。
介護業界でも、労働時間の適正化や休暇取得の推進が一層求められます。
また、職員のメンタルヘルス対策や、ハラスメント防止の取り組みも重要な課題です。

2026年以降は、以下のような取り組みが進むと予想されます。

  • ICT化・ロボット導入による業務効率化と労働時間の削減
  • 多様な働き方の選択肢拡大
  • メンタルヘルスケアの充実
  • ハラスメント防止教育の徹底

介護職の2026年以降のキャリア展望

2026年以降、介護業界は大きく変化しますが、それは介護職を目指す方にとって大きなチャンスでもあります。

チャンス1:給与水準のさらなる向上

処遇改善が進むことで、介護職の給与水準は今後も上昇すると予想されます。
2024年改定により、介護職員の平均月給は全産業平均を上回る水準に達しました。
さらに、2026年以降も処遇改善が続けば、より魅力的な給与水準になることが期待されます。

資格取得による給与アップ

資格を取得することで、給与が大きく上昇します。

資格 平均月給
無資格 約27万円
介護職員初任者研修 約30万円(+約3万円)
実務者研修 約31万円(+約4万円)
介護福祉士 約33万円(+約6万円)

初任者研修を取得するだけで、年収が約36万円アップします。

チャンス2:キャリアパスの明確化

介護業界では、資格取得によるキャリアアップの道が明確に示されています。

介護職のキャリアパス

  • 1. 介護職員初任者研修を取得
    身体介護ができるようになる
    訪問介護で働けるようになる

  • 2. 実務経験を積む
    3年以上の実務経験(従業日数540日以上)

  • 3. 実務者研修を取得
    より高度な介護技術を学ぶ
    サービス提供責任者になれる

  • 4. 介護福祉士国家試験に合格
    国家資格を取得
    リーダーや主任を目指せる

  • 5. 認定介護福祉士を目指す
    介護福祉士の上位資格
    施設長やケアマネジャーへの道も開ける

このように、段階的にステップアップできる仕組みが整っています。

チャンス3:多様な働き方が選べる

介護の仕事は、施設によって働き方が大きく異なります。

夜勤がある施設

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 有料老人ホーム
  • グループホーム

夜勤手当がつくため、月収が高くなります。

夜勤がない施設

  • デイサービス
  • 訪問介護
  • 通所リハビリ

日勤のみで働けるため、育児や家庭と両立しやすい環境です。

雇用形態も選べる

  • 正社員
  • パート・アルバイト
  • 派遣社員
  • 業務委託

自分のライフスタイルに合わせて、働き方を選べる点が介護業界の魅力です。

チャンス4:ICTスキルが身につく

介護DXの進展により、ICTスキルを持つ介護職の需要が高まっています。
タブレットでの記録入力、オンライン会議、介護ロボットの操作など、ITスキルを身につけることで、より高度な業務を担当できるようになります。

ICTスキルを持つ介護職は、今後さらに重宝される存在になるでしょう。

チャンス5:社会貢献度が高い

介護の仕事は、高齢者の生活を直接支える、社会貢献度の高い仕事です。
利用者様やご家族から「ありがとう」と感謝される瞬間は、何物にも代えがたいやりがいです。

超高齢社会を迎える日本において、介護職は社会に不可欠な存在です。
2025年問題、2040年問題を乗り越えるためには、介護職の力が必要不可欠です。

介護業界を目指すなら初任者研修から始めよう

介護業界で働きたいと考えている方は、まず介護職員初任者研修の取得から始めましょう。

初任者研修を取得するメリット

初任者研修を取得すると、以下のメリットがあります。

身体介護ができるようになる

食事介助、入浴介助、排泄介助といった身体介護を担当できるようになります。
無資格者と比べて、仕事の幅が大きく広がります。

訪問介護で働けるようになる

訪問介護員として、利用者様の自宅を訪問して介護サービスを提供できます。
夜勤がなく、直行直帰で働けるため、育児や家庭と両立しやすい働き方です。

給与が月3万円程度アップする

無資格と初任者研修修了者では、月給で約3万円、年収で約36万円の差があります。

キャリアアップの道が開ける

初任者研修を取得すると、実務者研修、介護福祉士へとステップアップできます。
リーダーや主任といった役職を目指せるようになります。

就職・転職で有利になる

初任者研修を取得していると、求人の選択肢が大きく広がります。
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、デイサービス、訪問介護など、さまざまな施設で正社員として採用される可能性が高まります。

クリエ福祉アカデミーで資格取得をサポート

クリエ福祉アカデミーでは、働きながらでも通いやすい柔軟なスケジュールで初任者研修を提供しています。

選べる2つのコース

  • 短期コース:平日週3日通学、約1ヶ月で修了
  • 土日コース:週1日(土曜または日曜)通学、約3ヶ月で修了

振替受講が無料

急な予定が入って欠席した場合でも、調布校・国分寺校のどちらでも無料で振替受講が可能です。

教育訓練給付制度で受講料の20%が給付

クリエ福祉アカデミーの講座は、厚生労働大臣指定の一般教育訓練給付指定講座です。
修了後にハローワークへ申請すると、受講料の20%が給付されます。

同時申込み割引でお得に受講

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就職・転職サポートも充実

資格取得後の就職・転職をサポートする人材紹介サービスも提供しています。
施設見学から面接対策、内定後のフォローまで、就職支援担当者が一貫してサポートします。
「資格を取ったけれど、どこに就職すればいいか分からない」という方でも安心です。

詳しくは介護職員初任者研修のページをご覧ください。

2026年以降の介護業界は大きな転換期

2025年問題を迎え、介護業界は歴史的な転換期を迎えています。
後期高齢者人口の急増により、介護需要は今後さらに増加します。
一方で、介護人材不足は深刻化しており、2026年度には約21万人、2040年度には約69万人が不足すると推計されています。

この課題に対して、政府や介護業界は以下のような施策を進めています。

2026年以降の介護業界の5つの方向性

  • 1. 処遇改善のさらなる強化
    2024年改定で月額6,000円相当の賃上げ
    全産業平均を上回る給与水準を維持

  • 2. 介護DXとICT化の推進
    介護記録のICT化(47%の事業所が導入)
    介護ロボットの普及(28%の事業所が導入)

  • 3. 外国人介護人材の受け入れ拡大
    2023年時点で約10万人
    2026年度までに約8万人の受け入れ目標

  • 4. 地域包括ケアシステムの深化
    在宅医療・介護連携の推進
    認知症施策の強化

  • 5. 働き方改革の推進
    育児・介護休業法の改正
    多様な働き方の導入

これらの変化は、介護職を目指す方にとって、給与向上、働き方の多様化、キャリアアップの機会拡大といったメリットをもたらします。

介護業界は、社会に不可欠な存在として、今後ますます重要性を増していきます。
2025年問題、2040年問題を乗り越えるためには、介護職の力が必要不可欠です。

これから介護業界を目指す方は、まず介護職員初任者研修のページで資格取得の第一歩を踏み出しましょう。
2026年以降の介護業界で、あなたの力を発揮してください。
クリエ福祉アカデミーは、資格取得から就職まで、全力でサポートします。

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