介護福祉士とは?資格取得と仕事内容を徹底解説
介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
社会福祉士及び介護福祉士法第2条第2項では、「専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者」と定義されています。
つまり、介護福祉士が支援する対象は高齢者だけではありません。
身体障害や知的障害、精神障害のある方、障害のある児童なども含まれます。
介護の現場で中心的な役割を担い、利用者の生活を支えるプロフェッショナルとして位置づけられています。
2025年時点で、介護福祉士の登録者数は約200万人を超えています。
介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修の上位資格にあたり、取得することでキャリアアップや給与アップにつながります。
目次
介護福祉士の仕事内容
介護福祉士の仕事は多岐にわたります。
主な業務内容を詳しく見ていきましょう。
身体介護
利用者の身体に直接触れて行う介護サービスです。
食事介助
食事の準備から、食べやすい姿勢への調整、食事中の見守り、服薬の確認まで行います。
誤嚥(食べ物が気管に入ること)を防ぐため、利用者の嚥下機能に合わせた食事形態の選択や、食べるペースへの配慮が求められます。
単に食べさせるのではなく、できる限り自分で食べられるよう支援する「自立支援」の視点が大切です。
入浴介助
入浴前のバイタルチェック(体温・血圧・脈拍の確認)から、脱衣の手伝い、洗身・洗髪、浴槽への出入りの介助、入浴後の着衣まで一連の流れをサポートします。
浴室は滑りやすく転倒リスクが高いため、安全確保が最優先です。
また、裸になることへの羞恥心に配慮し、プライバシーを守りながら介助することも重要です。
排泄介助
トイレへの誘導や移動介助、おむつ交換、陰部の清潔保持などを行います。
排泄はデリケートな行為であり、利用者の尊厳を最大限に尊重する姿勢が欠かせません。
排泄パターンを把握し、適切なタイミングでトイレに誘導することで、おむつに頼らない生活を支援することも介護福祉士の役割です。
医療的ケア
2012年の法改正により、一定の研修を修了した介護福祉士は、医師の指示のもとで喀痰吸引(たんの吸引)と経管栄養(胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養)を行えるようになりました。
これらは「医療的ケア」と呼ばれ、介護福祉士の業務範囲に含まれています。
ただし、実施するには実務者研修での医療的ケアの学習に加え、実地研修の修了が必要です。
生活援助
利用者の日常生活を支えるためのサポートです。
掃除、洗濯、買い物、調理、薬の受け取りなどが含まれます。
介護保険制度上、生活援助の対象は「利用者本人の日常生活に必要な範囲」に限られます。
たとえば、利用者本人の部屋の掃除や食事の調理は対象ですが、同居家族の分の食事を作ったり、家族の部屋を掃除したりすることは原則として対象外です。
庭の草むしりや大掃除、ペットの世話なども介護保険の対象にはなりません。
相談対応と介護指導
介護福祉士の業務には、利用者やその家族への相談対応と介護に関する指導も含まれます。
これは社会福祉士及び介護福祉士法に明記された業務です。
たとえば、自宅で介護をしている家族に対して、腰を痛めない移乗介助の方法を伝えたり、福祉用具の正しい使い方を説明したりします。
「最近、親の物忘れがひどくなってきた」「夜中に何度も起きるので眠れない」といった家族の悩みに耳を傾け、必要に応じてケアマネジャーや医療機関への相談を勧めることもあります。
また、介護者自身が休息を取るための「レスパイトケア」(ショートステイやデイサービスの利用)を提案するなど、介護する家族の負担軽減も視野に入れた支援を行います。
社会参加の支援
利用者が地域社会とのつながりを保ち、生きがいを持って生活できるよう支援することも介護福祉士の大切な役割です。
地域の行事やサークル活動への参加支援、趣味活動のサポート、就労を希望する障害者への支援、外出の同行など、利用者の「やりたいこと」「行きたい場所」を実現するための手助けをします。
単に身体的なケアを行うだけでなく、その人らしい生活を支える視点が求められます。
チームケアの推進
介護の現場では、介護福祉士だけでなく、さまざまな専門職が連携して利用者を支えています。
| 職種 | 主な役割 |
|---|---|
| 看護師 | 健康管理、医療処置、服薬管理 |
| 理学療法士(PT) | 歩行訓練、筋力維持のリハビリ |
| 作業療法士(OT) | 日常生活動作のリハビリ、福祉用具の選定 |
| 言語聴覚士(ST) | 嚥下訓練、言語訓練 |
| 管理栄養士 | 栄養管理、食事形態の調整 |
| ケアマネジャー | ケアプランの作成、サービス調整 |
| 生活相談員 | 入退所の調整、家族との連絡 |
介護福祉士は利用者に最も近い存在として、日々の変化を観察し、他の専門職に情報を共有する役割を担います。
「最近食欲が落ちている」「夜中に何度もトイレに起きている」といった気づきを看護師や医師に伝えることで、早期の対応につながります。
経験を積んだ介護福祉士は、ユニットリーダーやフロアリーダーとして、後輩職員の指導やシフト管理、ケアの質の向上に向けた取り組みを主導することもあります。
ただし、こうしたリーダー業務は資格を取得すればすぐに任されるわけではなく、現場での経験を重ねながら段階的に役割が広がっていくのが一般的です。
介護福祉士が働く場所
入所施設
| 施設の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム(特養) | 要介護3以上の高齢者が入所する公的施設。終身利用が基本 |
| 介護老人保健施設(老健) | 在宅復帰を目指すリハビリ中心の施設。入所期間は原則3〜6か月 |
| 介護医療院 | 長期の医療ケアと介護が必要な方向けの施設 |
| グループホーム | 認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設 |
| 有料老人ホーム | 民間運営の高齢者向け住まい。介護付き・住宅型などがある |
| サービス付き高齢者向け住宅 | バリアフリー構造の賃貸住宅。安否確認・生活相談サービス付き |
通所施設
| 施設の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 通所介護(デイサービス) | 日中に施設へ通い、食事・入浴・レクリエーションなどを受ける |
| 通所リハビリテーション(デイケア) | 医療機関や老健に併設。リハビリを中心としたサービス |
訪問系サービス
| サービスの種類 | 特徴 |
|---|---|
| 訪問介護 | 利用者の自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行う |
| 夜間対応型訪問介護 | 夜間の定期巡回や緊急時の訪問を行う |
| 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 24時間対応で介護と看護を一体的に提供 |
障害者支援施設
| 施設の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 障害者支援施設 | 障害のある方が入所し、日常生活の支援を受ける |
| 障害福祉サービス事業所 | 就労支援、生活介護、グループホームなど多様なサービスを提供 |
介護福祉士は高齢者分野だけでなく、障害者分野でも活躍できます。
資格は全国共通のため、引っ越しや転職の際にも資格を活かして働き続けることができます。
介護福祉士になるには
介護福祉士国家試験を受験するには、所定の受験資格を満たす必要があります。
受験資格を得るルートは4つあります。
4つの受験資格ルート
| ルート | 対象者 | 主な要件 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 実務経験ルート | 介護現場で働いている方 | 実務経験3年以上+実務者研修修了 | 受験者の約9割がこのルート。働きながら資格取得を目指せる |
| 養成施設ルート | 介護福祉士養成施設の卒業者 | 養成施設(2年以上)を卒業 | 専門学校や短大で学び、卒業後に受験 |
| 福祉系高校ルート | 福祉系高校の卒業者 | 福祉系高校で所定の科目を履修し卒業 | 高校在学中から専門知識を習得できる |
| EPAルート | 経済連携協定に基づく外国人介護福祉士候補者 | 一定期間の就労+研修 | インドネシア、フィリピン、ベトナムからの来日者が対象 |
実務経験ルートの詳細
介護福祉士国家試験の受験者の約9割が実務経験ルートで受験しています。
働きながら資格取得を目指せるため、最も一般的なルートです。
実務経験の要件
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 従業期間 | 3年(1,095日)以上 |
| 従事日数 | 540日以上 |
従業期間には、産前産後休業、育児休業、病気休業の期間も含まれます。
一方、従事日数は実際に介護業務に従事した日数であり、年次有給休暇や特別休暇、出張、研修の日は含まれません。
1日の勤務時間は問われないため、パートタイムで働いている方も日数をカウントできます。
対象となる施設・事業所
実務経験として認められる施設・事業所は、厚生労働省が定めています。
| 分野 | 主な施設・事業所 |
|---|---|
| 高齢者分野 | 特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、通所介護、訪問介護、グループホームなど |
| 障害者分野 | 障害者支援施設、障害福祉サービス事業所、グループホームなど |
| 児童分野 | 障害児入所施設、放課後等デイサービスなど |
| その他 | 救護施設、病院・診療所(介護業務を行う場合)など |
対象施設かどうか不明な場合は、勤務先の事業所または各都道府県の社会福祉協議会に確認してください。
介護福祉士実務者研修の修了
実務経験ルートで受験するには、介護福祉士実務者研修の修了が必須です。
実務者研修では、介護の専門知識や医療的ケアについて学びます。
研修時間は保有資格によって異なります。
| 保有資格 | 研修時間 | 受講期間の目安 |
|---|---|---|
| 無資格 | 450時間 | 約6か月 |
| 介護職員初任者研修修了 | 320時間 | 約4か月 |
| ホームヘルパー2級 | 320時間 | 約4か月 |
| ホームヘルパー1級 | 95時間 | 約2か月 |
| 介護職員基礎研修修了 | 50時間 | 約1か月 |
実務者研修は実務経験の要件を満たす前から受講できます。
国家試験の受験申込時点で研修が修了していなくても、「修了見込み」で申し込むことが可能です。
ただし、試験日までに修了していないと受験資格が無効になるため、早めに受講を開始することをおすすめします。
クリエ福祉アカデミーでは、介護福祉士受験に必要な介護福祉士実務者研修を開講しています。
働きながら無理なく学べるカリキュラムで、介護福祉士を目指す方をサポートしています。
養成施設ルート
介護福祉士養成施設(専門学校、短期大学、大学など)で2年以上学び、卒業することで受験資格を得るルートです。
2016年度までは養成施設を卒業するだけで介護福祉士の資格を取得できましたが、2017年度以降の入学者からは国家試験の受験が義務化されています。
養成施設では介護の専門知識と技術を体系的に学べるため、基礎からしっかり身につけたい方に適しています。
福祉系高校ルート
福祉系高校で所定の科目を履修し、卒業することで受験資格を得るルートです。
高校在学中から介護の専門知識を学び、卒業後すぐに国家試験を受験できます。
早い段階から介護の道を志す方に適したルートです。
EPAルート
経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシア、フィリピン、ベトナムから来日した介護福祉士候補者が対象のルートです。
日本の介護施設で就労・研修を行いながら、介護福祉士国家試験の合格を目指します。
介護福祉士国家試験について
試験の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 筆記試験のみ(毎年1月下旬) |
| 出題形式 | 五肢択一のマークシート方式 |
| 問題数 | 125問(1問1点) |
| 試験時間 | 午前105分+午後115分(計220分) |
| 受験手数料 | 18,380円 |
| 試験地 | 全国35都道府県 |
※第37回(2025年)より実技試験は廃止
次回試験(第38回)の日程
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 筆記試験 | 2026年1月25日(日) |
| 合格発表 | 2026年3月16日(月)14時 |
| 受験手数料 | 18,380円 |
試験科目
試験科目は以下の11科目群から出題されます。
| 領域 | 科目 |
|---|---|
| 人間と社会 | 人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解 |
| 介護 | 介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程 |
| こころとからだのしくみ | 発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ |
| 医療的ケア | 医療的ケア |
| 総合問題 | 4領域の知識・技術を横断的に問う問題(事例形式) |
合格基準
合格には以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 総得点の60%程度の得点(問題の難易度により補正あり)
- 全11科目群で得点があること(0点の科目群があると不合格)
125問中60%は75点ですが、実際の合格基準点は毎年変動します。
たとえば、第37回(2025年)は70点、第36回(2024年)は67点が合格基準点でした。
特定の科目だけ勉強しないという戦略は取れないため、すべての科目をまんべんなく学習することが大切です。
第38回(2026年)から導入:パート合格制度
2026年1月実施の第38回試験から、新たに「パート合格制度」が導入されます。
これは試験科目を3つのパートに分けて合否を判定し、合格したパートは翌年・翌々年まで受験が免除される仕組みです。
| パート | 科目群 | 配点 |
|---|---|---|
| Aパート | 人間の尊厳と自立・介護の基本、社会の理解、人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術、生活支援技術 | 60点 |
| Bパート | こころとからだのしくみ、発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、医療的ケア | 45点 |
| Cパート | 介護過程、総合問題 | 20点 |
たとえば、第38回試験でAパートとBパートに合格し、Cパートのみ不合格だった場合、翌年・翌々年の試験ではCパートのみ受験すれば資格取得が可能です。
働きながら受験する方や、子育て・介護と両立している方にとって、学習負担が軽減される制度といえます。
なお、第38回試験は制度導入初年度のため、すべての受験者が全パートを受験します。
合格率の推移
| 回(年度) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第37回(2025年) | 75,387人 | 58,992人 | 78.3% |
| 第36回(2024年) | 74,595人 | 61,747人 | 82.8% |
| 第35回(2023年) | 79,151人 | 66,711人 | 84.3% |
| 第34回(2022年) | 83,082人 | 60,099人 | 72.3% |
| 第33回(2021年) | 84,483人 | 59,975人 | 71.0% |
(出典:厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」)
近年の合格率は70〜85%で推移しています。
直近の第37回(2025年1月実施)は78.3%で、第36回からは4.5ポイント低下しましたが、過去3番目に高い水準でした。
しっかり対策すれば合格を目指せる試験です。
実務経験見込みでの受験
試験日時点で実務経験の要件を満たしていなくても、年度末(3月31日)までに要件を満たす見込みがあれば「実務経験見込み」として受験申込が可能です。
ただし、3月31日までに要件を満たせなかった場合は合格が無効になります。
同様に、実務者研修についても「修了見込み」での申込が可能です。
試験日までに修了していないと受験できないため、余裕を持って受講を完了させてください。
介護福祉士の資格を取得するメリット
給与面での待遇向上
介護福祉士を取得すると、給与面で大きなメリットがあります。
厚生労働省の調査によると、介護福祉士の平均給与は無資格者と比べて月額約6万円高くなっています。
保有資格別の平均給与(月給・常勤)
| 保有資格 | 平均給与 | 無資格との差 | 年収換算での差 |
|---|---|---|---|
| 介護福祉士 | 350,050円 | +59,430円 | +約71万円 |
| 実務者研修 | 327,260円 | +36,640円 | +約44万円 |
| 介護職員初任者研修 | 324,830円 | +34,210円 | +約41万円 |
| 保有資格なし | 290,620円 | — | — |
(出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」介護職員等処遇改善加算を取得している事業所における介護職員の平均給与額)
※平均給与額は、基本給+手当+一時金(4〜9月支給金額の1/6)
介護福祉士の資格を持っていると、多くの事業所で「資格手当」が支給されます。
また、介護職員等処遇改善加算の対象となることで、さらなる給与アップが期待できます。
2024年6月からは、従来の「介護職員処遇改善加算」「介護職員等特定処遇改善加算」「介護職員等ベースアップ等支援加算」が一本化され、より分かりやすい制度になりました。
専門性の証明と信頼の獲得
介護福祉士は国家資格であり、介護の専門知識と技術を持っていることの証明になります。
利用者やその家族から「国家資格を持った専門職」として信頼を得やすくなります。
また、介護現場では無資格の職員も働いていますが、介護福祉士を持っていることで「この人に任せれば安心」という信頼感につながります。
チーム内でも専門職としての発言力が増し、より良いケアの実現に向けた提案がしやすくなります。
キャリアアップの土台
介護福祉士は、さらなるキャリアアップの土台となる資格です。
| キャリアパス | 概要 |
|---|---|
| ケアマネジャー(介護支援専門員) | 介護福祉士として5年以上の実務経験を積むと受験資格を得られる。ケアプランの作成やサービス調整を担う |
| 認定介護福祉士 | 介護福祉士の上位資格。実務経験5年以上+養成研修の修了が必要。チームリーダーや指導者としての役割を担う |
| サービス提供責任者 | 訪問介護事業所で必置のポジション。介護福祉士または実務者研修修了者が就ける |
| 施設管理者・リーダー職 | ユニットリーダー、フロアリーダー、施設長など。介護福祉士の資格があると就任しやすい |
介護福祉士を取得することで、現場の介護職員からマネジメント職や専門職への道が開けます。
就職・転職で有利
介護業界は慢性的な人材不足の状態にあり、介護福祉士の有資格者は引く手あまたです。
求人情報を見ると「介護福祉士優遇」「介護福祉士歓迎」といった条件を掲げている事業所が多く、資格を持っていると就職・転職の選択肢が広がります。
また、サービス提供責任者や施設の管理者など、介護福祉士の資格が必須または推奨されるポジションも多くあります。
資格を持っていることで、より条件の良い職場を選べる可能性が高まります。
全国どこでも働ける
介護福祉士は国家資格であり、全国共通で通用します。
結婚や転勤、家庭の事情などで引っ越しをしても、資格を活かして新しい土地で働くことができます。
また、介護福祉士の資格には有効期限がなく、一度取得すれば生涯有効です。
更新手続きや更新費用も不要なので、一度取得すればずっと使い続けることができます。
資格取得までの流れ(実務経験ルート)
実務経験ルートで介護福祉士を取得するまでの流れを説明します。
STEP1:介護施設等で勤務を開始
まずは介護施設や訪問介護事業所などで働き始めます。
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、通所介護、訪問介護、グループホームなど、実務経験として認められる施設で介護業務に従事してください。
無資格・未経験でも働き始めることは可能です。
就職してから介護職員初任者研修を受講し、その後実務者研修へと進む方も多くいます。
STEP2:介護福祉士実務者研修を受講
実務経験を積みながら、介護福祉士実務者研修を受講します。
実務者研修は、実務経験3年を満たす前から受講できます。
むしろ、早めに受講を始めておくことで、実務経験の要件を満たしたタイミングですぐに国家試験を受験できます。
研修期間は保有資格によって異なりますが、無資格の場合は約6か月、初任者研修修了者は約4か月が目安です。
通信学習と通学(スクーリング)を組み合わせた形式が一般的で、働きながらでも受講しやすいカリキュラムになっています。
クリエ福祉アカデミーの介護福祉士実務者研修は、働きながら無理なく学べるカリキュラムを採用しています。
通信学習をベースに、必要な科目のみ通学で学ぶスタイルなので、仕事との両立が可能です。
STEP3:受験申込み(8月上旬〜9月上旬)
受験申込期間は毎年8月上旬から9月上旬頃です。
公益財団法人社会福祉振興・試験センターから「受験の手引」を取り寄せ、必要書類を揃えて申し込みます。
主な必要書類
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 受験申込書 | 「受験の手引」に同封 |
| 受験手数料払込受領証 | 18,380円をコンビニ等で支払い、受領証を貼付 |
| 受験用写真 | 縦4.5cm×横3.5cm |
| 実務経験証明書 | 勤務先に作成を依頼(複数の勤務先がある場合は各事業所から取得) |
| 実務者研修修了証明書 | 研修修了時に交付される(修了見込みの場合は見込証明書) |
実務経験証明書は勤務先に作成を依頼する必要があります。
作成に時間がかかる場合もあるため、早めに依頼してください。
過去に複数の事業所で働いていた場合は、それぞれの事業所から証明書を取得する必要があります。
STEP4:国家試験を受験(1月下旬)
毎年1月下旬に筆記試験が実施されます。
試験は午前と午後の2部構成で、合計220分(約3時間40分)の試験です。
試験対策は半年〜1年前から始めるのが理想的です。
過去問題集やテキストを活用し、すべての科目をまんべんなく学習してください。
特に苦手な科目がある場合は、0点を取らないよう重点的に対策しましょう。
STEP5:合格発表・登録申請(3月下旬)
合格発表は毎年3月下旬に行われます。
公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページで合格者の受験番号が公開されるほか、合格者には合格証書が郵送されます。
合格後は、介護福祉士として働くために「登録申請」が必要です。
登録申請書に必要事項を記入し、登録手数料3,320円分の収入印紙を貼付して、社会福祉振興・試験センターに提出します。
登録が完了すると「介護福祉士登録証」が交付され、正式に介護福祉士を名乗れるようになります。
よくある質問
Q. 無資格・未経験でも介護福祉士を目指せる?
はい、目指せます。
介護施設で働き始め、実務経験3年以上(従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上)と実務者研修を修了すれば、国家試験の受験資格を得られます。
無資格から始めて介護福祉士になった方は多くいます。
Q. パートやアルバイトでも実務経験にカウントされる?
はい、カウントされます。
1日の勤務時間は問われないため、パートタイムやアルバイトとして働いている日も従事日数としてカウントできます。
ただし、介護業務に実際に従事した日のみが対象です。
Q. 実務者研修はいつから受講できる?
実務経験の要件を満たす前から受講できます。
むしろ、早めに受講を開始し、実務経験が3年に達するタイミングで研修も修了しているのが理想的です。
国家試験の受験申込時点では「修了見込み」でも申し込めますが、受験年の3/31までに修了していないと試験は無効になります。
Q. 試験の難易度は?
合格率は70〜85%程度で推移しています。
直近の第37回(2025年1月実施)は78.3%でした。
国家試験の中では比較的合格率が高い部類に入りますが、約2割の方は不合格になっています。
油断せず、しっかり対策して臨むことが大切です。
Q. 介護福祉士の資格に有効期限はある?
ありません。
一度取得すれば生涯有効で、更新手続きや更新費用も不要です。
運転免許のような更新制度はないため、取得後はずっと資格を活用できます。
まとめ
介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
身体介護や生活援助、相談対応、チームケアの推進など幅広い業務を担い、利用者の生活を支えるプロフェッショナルとして活躍できます。
資格を取得するには4つのルートがありますが、働きながら目指せる「実務経験ルート」が最も一般的で、受験者の約9割がこのルートで受験しています。
実務経験3年以上と介護福祉士実務者研修の修了が受験の条件です。
介護福祉士を取得すると、給与面では無資格者と比べて月額約6万円(年間約71万円)の差が生まれます。
また、ケアマネジャーや認定介護福祉士、施設管理者など、さらなるキャリアアップの道も開けます。
2026年1月の第38回試験からは「パート合格制度」が導入され、働きながら受験する方にとって学習負担が軽減される仕組みも整いました。
介護業界でのキャリアアップを目指すなら、介護福祉士の取得をぜひ検討してください。
介護福祉士受験に必要な実務者研修は、クリエ福祉アカデミーで受講できます。
働きながら無理なく学べるカリキュラムで、資格取得を目指す方をサポートしています。