介護福祉士を受験するために必要な実務者研修とは
実務者研修とは、2017年1月から介護福祉士の受験資格に義務付けられた研修です。
介護福祉士の国家受験は、3年以上の介護の実務経験と、実務者研修を修了している必要があります。
実務者研修を修了すると、介護の実務経験に関わらず、サービス提供責任者になって、訪問介護事業所で訪問介護計画を作成したり、利用申込みの調整をしたりする業務に携わることができ、キャリアアップを図ることができます。
また、初任者研修より上級の資格をもつことになり、介護の現場での業務や待遇面でも有利になります。
さらに、実務者研修では、「たん吸引」や「経管栄養」の基礎知識も得ることができます。ただし、実際の医療行為をおこなう際には、実地研修を受け、医師の指示のもと看護師と連携しながら実施する必要があります。
実務者研修を修了するまでにどのくらいの研修時間が必要なの?
実務者研修のカリキュラムは、全部で19科目・450時間の研修を必要とします。
ただし、初任者研修、ヘルパーの1級~3級、介護職員基礎研修の資格をもっている場合、取得している資格に応じて免除される科目があります。
このため、すでに3年以上の実務経験をもつ有資格者の場合、修了までの期間を短くすることができます。
<研修時間>
・無資格者 ・・・ 450時間 ※必要科目数19(全科目)
・介護職員基礎研修修了者 ・・・ 50時間 (400時間免除)※必要科目数1
・ホームヘルパー1級保有者 ・・・ 95時間 (355時間免除)※必要科目数1
・ホームヘルパー2級保有者 ・・・ 320時間 (130時間免除)※必要科目数11
・ホームヘルパー3級保有者 ・・・ 420時間 (30時間免除)※必要科目数16
・初任者研修修了者 ・・・ 320時間 (130時間免除)※必要科目数10
科目ごとに研修時間は決まっていますが、すべての時間が研修に割り振られるわけではありません。
クリエで実務者研修を受ける場合の流れ
クリエ福祉アカデミーの場合、実務者研修は、自宅学習と通学学習を組み合わせたカリキュラムとなっており、自分のペースで進めていけます。
実務者研修をお申込みいただくと、毎月1日か15日に教材・受講証・学習の手引き等が自宅へ届きます。
〈自宅学習〉
クリエ福祉アカデミーの通信課題は全部で19科目あり、問題は11~65問のマークシート方式です(科目によって異なります)
すべての科目において70点以上が合格ですが、70点を下回ると再提出となります。
問題は、テキストを見ながら答えていくのでポイントを押さえていればそこまで時間はかからないでしょう。
ただし、文章量は膨大な量になるため、しっかりとテキストを読みこんでいくと研修時間通りになる場合もあります。
特に介護福祉士の資格取得を検討している方は国家試験の対策にもなるため、しっかり取り組み学習していくことをお勧めします。
介護過程と医療的ケアの2科目を履修すると、次はスクーリング(通学学習)が開始となるので、はじめにこの2科目を提出したほうが最短での資格取得が可能になります。
〈通学学習〉
通学学習は、調布校・国分寺校で実施しています。
通学に必要な日数は、介護職員基礎研修の修了者は最短で2日、その他の方は8日あれば修了することが可能です。
・無資格の方 …8日
・介護職員初任者研修 …8日
・ホームヘルパー3級 …8日
・ホームヘルパー2級 …8日
・ホームヘルパー1級 …8日
・介護職員基礎研修修了者 …2日
〈修了〉
全ての科目の提出と通学学習を修了すると、実務者研修の資格取得となります。最短で2か月ほどで取得できますが、実務者研修の大部分は自宅学習がメインとなるので、取り組み次第では、人それぞれ取得期間の長さは変わってきます。