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介護士のキャリアアップ完全ガイド【資格取得ルートと給与アップの実態】

介護士のキャリアアップ完全ガイド【資格取得ルートと給与アップの実態】

介護業界で長く働きたいと考えているなら、キャリアアップの道筋を知っておくことが大切です。

介護業界には明確なキャリアパスがあり、資格を取得しながら段階的にステップアップできる仕組みが整っています。
無資格・未経験からスタートして、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、ケアマネジャーへと、順を追ってキャリアを積み上げられます。
各段階で学ぶ内容が深まり、担える責任も大きくなります。
資格を取得するごとに資格手当が支給されるため、給与アップが期待できます。

介護業界のキャリアパスの全体像

介護業界では、2013年4月の制度改正により、介護職員が段階的にスキルアップできる体系が確立されました。
無資格・未経験からスタートして、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、ケアマネジャーへと、順を追ってキャリアを積み上げられます。
各段階で学ぶ内容が深まり、担える責任も大きくなります。

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員の平均月給は338,200円です(各種手当を含む、2024年9月時点)。
ただし、この金額は保有資格や経験年数によって大きく異なります。
資格取得によって資格手当が支給される施設が多いため、長期的なキャリア形成において資格は重要な要素です。

介護業界のキャリアパス全体像
ステップ 資格・役職 取得条件 標準的な期間
STEP1 介護職員初任者研修 なし 約1〜4ヶ月
STEP2 実務者研修 なし(初任者研修修了で一部免除) 約3〜6ヶ月
STEP3 介護福祉士 実務経験3年+実務者研修修了 実務経験3年以上
STEP4 ケアマネジャー 介護福祉士取得後5年の実務経験 実務経験5年以上

STEP1:介護職員初任者研修を取得して入職

初任者研修とは

介護職員初任者研修は、介護キャリアの入り口となる資格です。
研修時間は130時間以上と定められており、介護の基本的な知識と技術を学びます。
2013年3月まで「ホームヘルパー2級」と呼ばれていた資格が、制度改正によって現在の名称に変わりました。

初任者研修で学ぶ内容

食事介助、入浴介助、排泄介助などの身体介護の基本技術を習得します。
調理や掃除、買い物代行といった生活援助の方法も学習内容に含まれます。
認知症の基礎知識、利用者様とのコミュニケーション技術、介護における安全管理なども、カリキュラムの重要な部分です。
座学だけでなく実技演習があるため、現場ですぐに活かせるスキルが身につきます。

初任者研修修了後の働き方

初任者研修を修了すると、訪問介護員(ホームヘルパー)として働けるようになります。
訪問介護事業所で働くには、初任者研修以上の資格が必須です。
また、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設でも、介護職員として勤務できます。

取得にかかる期間と費用

クリエ福祉アカデミーでは、通学15日間と自宅学習(通信課題4回)を組み合わせて、最短約1ヶ月で修了できます。
調布校では月・木・金の週3日コース、国分寺校では火・水・金の週3日コースを開講しており、土曜コース、日曜コースも選択できます。
働きながらでも受講しやすいスケジュールです。
詳細はクリエ福祉アカデミー初任者研修ページをご確認ください。

STEP2:実務者研修を取得してサービス提供責任者を目指す

実務者研修とは

実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格です。
最大の特徴は、介護福祉士国家試験の受験資格になっている点です。
平成28年度(第29回)試験から、実務経験ルートで介護福祉士を受験するには、実務経験3年以上に加えて実務者研修の修了が必須になりました。

実務者研修のカリキュラム

実務者研修は、20科目450時間のカリキュラムで構成されています。
保有資格によって免除される科目があります。
初任者研修を修了している方は、自宅学習10科目と通学7日間(介護過程Ⅲ5回、医療的ケア2回)で修了できます。
無資格の方は、自宅学習19科目と通学7日間が必要です。
実務者研修では、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアを学べます。
演習で基本的な手技を習得できるため、より高度な介護技術が身につきます。

実務者研修の目的

実務者研修の最も重要な目的は、介護過程の展開力を養うことです。
介護過程とは、利用者様の状態を評価(アセスメント)し、適切なケア計画を立て、実施し、その結果を評価するという一連の流れです。
この流れを繰り返すことで、利用者様一人ひとりに最適な介護を提供する力が身につきます。

実務者研修では、利用者様の自立支援と尊厳の保持を中心に据えた介護を学びます。
「できないことを手伝う」だけでなく、「できることを維持・向上させる」という視点で、利用者様の生活全体を支える考え方を習得します。
また、喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアの基本も学習内容に含まれます。
演習で基本的な手技を習得できますが、実務者研修は高度な介護技術を演習する場ではなく、介護の本質的な考え方と介護過程の展開力を養うことが目的です。

サービス提供責任者になれる

実務者研修を修了すると、訪問介護事業所のサービス提供責任者になれます。
サービス提供責任者は、訪問介護事業所に配置が義務付けられている重要な役職です(介護保険法に基づく指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第5条第2項)。
具体的な業務は、訪問介護計画書の作成、利用者様やご家族との相談対応、ヘルパーへの指導・育成などです。
サービス提供責任者になると、役職手当が支給される事業所があります。

取得にかかる期間

クリエ福祉アカデミーでは、初任者研修修了者の場合、自宅学習と通学を合わせて約3〜6ヶ月で修了できます。
無資格の方には、初任者研修と実務者研修をセットで受講できる「ダブル受講」制度もあります。
詳細はクリエ福祉アカデミー実務者研修ページをご確認ください。

STEP3:実務経験3年を積んで介護福祉士国家試験に合格

介護福祉士とは

介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
介護に関する専門的な知識と技術を持つプロフェッショナルとして、現場で中核的な役割を担います。

介護福祉士の受験資格

実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験するには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

1. 実務経験3年以上

従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上の実務経験が必要です。
従業期間とは、介護施設・事業所に在職している期間です。
年次有給休暇や産前産後休暇などの休職期間も含めて計算できます。
従事日数とは、実際に介護業務を行った日数です。
パートタイムなど短時間勤務でも、介護業務に従事した日は1日としてカウントされます。

2. 実務者研修の修了

実務経験3年以上に加えて、実務者研修の修了が必須です。

介護福祉士試験の合格率

第36回介護福祉士国家試験(2024年1月実施)の合格率は82.8%でした。
他の国家資格と比べると比較的高い合格率ですが、これは受験者が実務経験3年以上の実践者であることが理由です。
試験は筆記試験のみで、実技試験は実務者研修修了者は免除されます。
試験は年1回、例年1月下旬に実施されます。

介護福祉士取得後の待遇

介護福祉士を取得すると、資格手当が支給される施設があります。
また、チームリーダーや主任といった役職に就く機会も増えます。
介護福祉士は、後輩職員への指導や利用者様のご家族への相談対応など、より高度な役割を担います。
専門的な知識と経験を活かして、施設の中核を担う存在です。

介護福祉士取得後の選択肢

介護福祉士を取得後は、大きく分けて2つのキャリアパスがあります。

1. サービス提供責任者として現場のマネジメントを担う

訪問介護事業所では、介護福祉士の資格を持つサービス提供責任者が一定割合以上いる事業所は、「特定事業所加算」を算定できます。
介護福祉士資格を持つサービス提供責任者は、事業所の収入増に貢献できるため、待遇面で優遇される傾向があります。
サービス提供責任者として数年の経験を積むことで、マネジメントスキルや相談援助スキルが磨かれます。
これらのスキルは、次のステップであるケアマネジャーの業務に直結します。

2. 施設で主任・リーダーとして現場をまとめる

特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設では、介護福祉士がユニットリーダーや主任として、チームをまとめる役割を担います。
後輩職員への指導育成、ご家族との面談、施設運営への参画など、幅広い業務に携わります。

STEP4:介護福祉士取得後5年でケアマネジャーを目指す

ケアマネジャーとは

ケアマネジャー(正式名称:介護支援専門員)は、利用者様一人ひとりに最適なケアプランを作成する専門職です。
介護保険法に基づき、都道府県知事が行う試験に合格し、都道府県への登録を経て認定される資格です。
介護保険制度において重要な役割を担っています。

ケアマネジャーの受験資格

ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。
受験資格は、介護福祉士の資格取得後、その資格に基づく業務に通算5年以上(従事日数900日以上)従事していることです。
注意すべき点は、介護福祉士の資格取得「前」の実務経験はカウントされないことです。
介護福祉士登録後から5年間の実務経験が必要になります。

【重要なお知らせ】ケアマネジャーの受験資格見直しについて

2025年10月、厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会において、ケアマネジャーの受験資格について実務経験を5年から3年に短縮する方向性が示されました。
ただし、現時点では「検討段階」であり、正式決定ではありません。
現行の受験資格は「実務経験5年以上」のままです。
制度変更が正式決定された場合、受験のハードルが下がる可能性があります。
最新情報は、受験する都道府県の試験実施機関で必ずご確認ください。

ケアマネジャー試験の合格率

第27回介護支援専門員実務研修受講試験(2024年10月実施)の合格率は32.1%でした。
試験は年1回、例年10月に実施されます。
試験に合格後、介護支援専門員実務研修(87時間以上)を全日程受講し、都道府県に登録することで、ケアマネジャーとして働けるようになります。

ケアマネジャーの仕事内容

ケアマネジャーの主な業務は、ケアプランの作成です。
利用者様の心身の状態やご家族の状況、本人の希望を丁寧にアセスメント(評価)し、訪問介護、通所介護、福祉用具貸与など、必要なサービスを組み合わせたケアプランを作成します。
サービス開始後も、定期的にモニタリング(経過観察)を行い、状態の変化に応じてケアプランを見直します。
利用者様やご家族からの相談対応、サービス事業所との連絡調整も重要な業務です。

ケアマネジャーの働き方

ケアマネジャーは、介護現場の直接的な身体介護から離れ、ケアプラン作成や相談援助に専念できる職種です。
体力的な負担が軽減されるため、長く働き続けたい方にとって魅力的なキャリアゴールです。
居宅介護支援事業所で働く「居宅ケアマネ」と、施設で働く「施設ケアマネ」の2つの働き方があります。

キャリアアップに必要な期間と費用の目安

無資格から各資格取得までの最短期間
到達資格 必要な実務経験 研修受講期間 最短合計期間
介護職員初任者研修 なし 約1〜4ヶ月 約1〜4ヶ月
実務者研修 なし 約3〜6ヶ月 約3〜6ヶ月
介護福祉士 3年以上 実務者研修:約3〜6ヶ月 約3年3ヶ月〜
ケアマネジャー 介護福祉士取得後5年以上 試験合格後:87時間以上 約8年3ヶ月〜

※実務経験は従業期間と従事日数の両方を満たす必要があります

無資格から介護福祉士まで

無資格からスタートして介護福祉士を取得するまで、最短で約3年です。
初任者研修を約1〜4ヶ月で修了し、実務者研修を約3〜6ヶ月で修了します。
その後、介護施設で3年以上の実務経験(従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上)を積めば、介護福祉士国家試験を受験できます。

介護福祉士からケアマネジャーまで

介護福祉士を取得後、さらに5年以上の実務経験(従事日数900日以上)を積むことで、ケアマネジャー試験を受験できます。
つまり、無資格から計算すると、ケアマネジャーになるまで最短で約8年かかります。
ただし、これは最短ルートであり、実際には資格取得のタイミングや試験の合否によって期間は前後します。

キャリアアップのよくある疑問

Q1. 初任者研修を飛ばして実務者研修から始められる?

A. できます。

実務者研修は、無資格・未経験でも受講できます。
ただし、介護未経験の方は初任者研修で基礎を学んでから実務者研修に進むことで、理解が深まります。
クリエ福祉アカデミーでは、無資格の方向けに初任者研修と実務者研修をセットで受講できる「ダブル受講」制度もあります。

Q2. 働きながら資格を取得できる?

A. できます。

多くの介護職員が、働きながら資格を取得しています。
クリエ福祉アカデミーでは、週3日コースや土曜コース、日曜コースなど、働きながらでも受講しやすいスケジュールを用意しています。
また、事業所によっては、従業員の資格取得を支援する制度を設けているところもあります。
受講費用の一部または全額を事業所が負担してくれる場合もあるため、勤務先に確認してみるとよいでしょう。

Q3. キャリアアップすれば必ず給与は上がる?

A. 資格手当が支給される施設では、給与アップが期待できます。

ただし、資格手当の金額や有無は施設によって異なります。
就職・転職の際は、資格手当の有無や金額を確認することが大切です。
また、資格を取得するだけでなく、役職に就くことでさらに給与が上がります。
サービス提供責任者、チームリーダー、主任、施設長といった役職を目指すことで、キャリアアップと待遇改善の両方が実現できます。

まとめ

介護業界のキャリアアップには、明確なステップがあります。
介護職員初任者研修から始まり、実務者研修、介護福祉士、そしてケアマネジャーへと、段階的にスキルと待遇を向上させることができます。
各段階で資格手当や役職手当が支給される施設が多いため、長期的なキャリア形成において資格取得は重要です。

無資格からケアマネジャーになるまで最短約8年かかりますが、働きながら着実にステップアップできる仕組みが整っています。
自分のペースで、自分に合ったキャリアパスを選ぶことが大切です。

クリエ福祉アカデミーでは、初任者研修から実務者研修、介護福祉士試験対策講座まで、段階的なキャリアアップをサポートしています。
介護資格について詳しく知りたい方、受講を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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