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実務者研修を修了するとどんな仕事ができる?できる仕事・働ける職場・キャリアパスを徹底解説

実務者研修を修了するとどんな仕事ができる?できる仕事・働ける職場・キャリアパスを徹底解説
 

実務者研修とは?介護福祉士を目指すための必修研修

実務者研修(正式名称:介護福祉士実務者研修)は、介護の基礎から応用までを体系的に学ぶ研修です。
2013年度(平成25年度)に、旧制度の「介護職員基礎研修」と「ホームヘルパー1級」を一本化する形で創設されました。

カリキュラムは全20科目・合計450時間で構成され、受講期間は6ヶ月以上と定められています(厚生労働省「実務者研修の指定基準について」)。
内容は「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」の4領域に分かれ、介護福祉士養成施設(2年以上の養成課程)と同等水準の知識・技術の習得を目標としています。

受講にあたって、学歴や年齢、介護経験の有無といった条件は設けられていません。
無資格・未経験の方でも受講できます。
ただし、初任者研修の修了を前提に授業が組まれているため、介護の基礎知識がない方にはやや難易度が高く感じられる場合があります。

保有資格別の受講時間と期間

すでに介護関連の資格をお持ちの方は、一部科目が免除され、受講時間と期間を短縮できます。
保有資格別の目安は以下のとおりです。

保有資格 研修時間 免除時間 修了までの目安期間
無資格 450時間 なし 最短6ヶ月
介護職員初任者研修修了者 320時間 130時間 最短約2ヶ月※〜
旧ホームヘルパー2級 320時間 130時間 最短約2ヶ月※〜
旧ホームヘルパー1級 95時間 355時間 最短約1ヶ月
旧ホームヘルパー3級 420時間 30時間 約5ヶ月最短2ヶ月〜
介護職員基礎研修修了者 50時間 400時間 最短約1ヶ月〜

※スクールや学習ペースにより異なります。

実務者研修を修了するとできること

実務者研修は、キャリアアップにおすすめの資格

実務者研修を修了すると、介護職としてできる仕事の幅が大きく広がります。
具体的にどのような変化があるのか、整理して見ていきましょう。

介護福祉士国家試験の受験要件をクリアできる

実務者研修を修了する最大のメリットは、介護福祉士国家試験の受験要件の1つを満たせることです。

介護福祉士を実務経験ルートで受験するには、「実務経験3年以上(従事日数540日以上)」に加えて「実務者研修の修了」が必要です(社会福祉士及び介護福祉士法第40条第2項第6号、同法施行規則第21条第1項第3号)。
どちらか一方だけでは受験できないため、早めに実務者研修を修了しておくと、受験資格が揃い次第すぐに国家試験に臨めます。

なお、令和6年度(第37回)試験より、すべての受験ルートで実技試験が廃止され、筆記試験のみで合否が決まります。

介護福祉士は介護職として唯一の国家資格です。
取得すれば資格手当や昇給につながりやすく、介護現場でのキャリアの幅が一気に広がります。

サービス提供責任者になれる

実務者研修を修了すると、訪問介護事業所のサービス提供責任者(通称:サ責)として働けるようになります。

サービス提供責任者とは、訪問介護サービスの計画を立て、ヘルパーへの指示・指導やケアマネジャーとの連絡調整を行う役職です。
資格の名称ではなく、訪問介護事業所における「役割・ポジション」を指します。

訪問介護事業所では、利用者40人に対して1人以上のサービス提供責任者を配置することが法律で義務付けられています(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第5条)。
サービス提供責任者になるための要件は、以下のいずれかを満たすことです。

  • 介護福祉士
  • 実務者研修修了者
  • 旧介護職員基礎研修修了者
  • 旧ホームヘルパー1級課程修了者

2018年の制度改正により、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)修了者がサービス提供責任者になる要件は廃止されました。
つまり、現在サービス提供責任者を新たに目指す場合は、実務者研修の修了か介護福祉士の取得が事実上の必須要件です。

サービス提供責任者はヘルパーのリーダー的な存在であり、訪問介護の現場に欠かせないポジションです。
求人需要も高く、一般の訪問介護員よりも給与水準が高い傾向にあります。

医療的ケアの基礎知識を習得できる

実務者研修のカリキュラムには「医療的ケア」(50時間+演習)が含まれています。
ここでは、たん吸引(喀痰吸引)や経管栄養といった、原則として医師や看護師にしか認められていない医療行為の基礎知識と技術を学びます。

ただし、実務者研修を修了しただけでは、実際の介護現場でたん吸引や経管栄養を実施することはできません。
実際にこれらの医療的ケアを行うためには、実務者研修で基礎研修部分を修了したうえで、さらに「喀痰吸引等研修」の実地研修を修了する必要があります。
実地研修では、指導看護師のもとで規定回数の実習を行い、認定評価に合格して初めて「認定特定行為業務従事者」として認定を受けられます。

加えて、勤務先の事業所が「登録喀痰吸引等事業者」として都道府県に登録されていることも条件です。
すべての要件を満たすことで、医師の指示と看護師等との連携のもとで医療的ケアを実施できるようになります。

医療的ケアを実施できる介護職員は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、要介護度の高い利用者が多い施設で特に重宝されます。
実務者研修で基礎知識を身につけておくことは、将来的に対応できるケアの幅を広げる第一歩です。

資格手当や給与アップが期待できる

実務者研修を修了すると、勤務先によっては資格手当が支給され、給与アップにつながります。

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員等処遇改善加算を取得している事業所における介護職員(月給・常勤)の平均給与額は33万8,200円でした(2024年9月時点)。
同調査の保有資格別データでは、無資格の介護職員と比べて、実務者研修修了者の平均給与額は高い水準にあります(厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」)。

ただし、これらは全国平均の数値であり、勤務先の施設種類や地域、雇用形態、勤続年数などによって実際の給与額は大きく異なります。
資格手当の金額も事業所ごとに違うため、就職・転職の際は個別に確認することが大切です。

実務者研修修了者が活躍できる職場

実務者研修を修了すると、介護業界のさまざまな職場で働くことができます。
代表的な職場をご紹介します。

訪問介護事業所

サービス提供責任者として活躍できるのが、訪問介護事業所の大きな特徴です。
訪問介護事業所では法律上サービス提供責任者の配置が義務付けられているため、実務者研修修了者に対する需要が安定しています。

サービス提供責任者は訪問介護計画書の作成やヘルパーの管理・指導を担うポジションで、給与面でも一般の訪問介護員より優遇される傾向にあります。

特別養護老人ホーム・介護老人保健施設

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)や介護老人保健施設は、要介護度の高い利用者が入所する施設です。
実務者研修で学んだ介護過程の展開や認知症ケアの知識は、こうした施設での業務に直接役立ちます。

入所施設では夜勤があるため、夜勤手当が加算されることで訪問介護や通所施設に比べて給与水準が高くなる傾向があります。

通所介護事業所(デイサービス)

通所介護(デイサービス)は、利用者が日中に施設へ通い、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受ける事業所です。
基本的に夜勤がないため、日勤中心で働きたい方に向いています。

実務者研修で身につけた幅広い知識は、利用者一人ひとりに合わせたケアを提供する際に大いに活かせます。

そのほかの介護事業所

上記以外にも、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、有料老人ホーム、小規模多機能型居宅介護など、介護業界にはさまざまな職場があります。
実務者研修を修了していることで、応募できる求人の幅が広がり、就職・転職活動において有利に働きます。

実務者研修からのキャリアパス

実務者研修を取得したらどんな職場で働ける?

実務者研修は、介護職としてのキャリアを積み上げていくうえで重要な中間ステップです。
修了後にどのようなキャリアパスが描けるか、整理します。

介護福祉士の取得

実務経験3年以上(従事日数540日以上)を満たした時点で、介護福祉士国家試験の受験資格が揃います。
介護福祉士を取得すると、資格手当の増額や昇格のチャンスが広がるだけでなく、認定介護福祉士や管理職へのステップアップも視野に入ります。

なお、介護福祉士国家試験の受験申込みには「実務者研修修了証明書」または「修了見込証明書」の提出が必要です。
修了見込みでも受験は可能ですが、受験した年度の3月31日までに実務者研修を修了しなければ合格は無効となります。
修了証明書の提出期限は、試験センターが試験回ごとに指定する日(第38回試験では令和8年4月10日消印有効)までです(社会福祉振興・試験センター)。
試験日程から逆算して、余裕をもって受講スケジュールを立てましょう。

介護支援専門員(ケアマネジャー)への道

介護支援専門員(ケアマネジャー)は、利用者のケアプランを作成する専門職です。
受験するには、介護福祉士などの国家資格を取得したうえで、その資格に基づく実務経験が通算5年以上かつ従事日数900日以上必要です(介護保険法施行規則第113条の2)。

つまり、実務者研修の修了だけでは、直接ケアマネジャーを目指すことはできません。
まず介護福祉士を取得し、その後5年以上(900日以上)の実務経験を積むことが前提となります。
長期的なキャリアプランとして見据えておくとよいでしょう。

なお、厚生労働省は2027年度の介護保険法改正に向けて、ケアマネジャーの受験要件を現行の「5年」から「3年」へ短縮する方針を検討しています(2026年3月時点では未施行)。
今後の動向にも注目しておきましょう。

クリエ福祉アカデミーの実務者研修

クリエ福祉アカデミーでは、働きながら受講しやすいカリキュラムで実務者研修を開講しています。
中央法規出版のテキストを使用し、すべての教材にルビ(ふりがな)を付けているため、外国籍の方でも安心して学習できます。

初任者研修をまだお持ちでない方には、初任者研修と実務者研修を同時に申し込む「ダブル受講」もおすすめです。
効率よくステップアップを目指せます。

実務者研修の詳細やスケジュールについては、クリエ福祉アカデミーの実務者研修ページをご確認ください。
初任者研修からスタートしたい方は、初任者研修ページもあわせてご覧ください。

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